Vol.52 「恋愛体質」という名の病(後編)
恋愛体質なヒトたちは、おおよそだと以下のような「タチの悪さ」をはらんでいる傾向が強い…ような気が、ぼくはします。
・恋愛体質者はわりと離婚するケースも多い
とくに「一点集中型(=彼氏・彼女ができると周囲が見えなくなるタイプ)」の彼ら彼女らにとっては、恋愛が感極まって「結婚」に到るまでのプロセスは、まさに“人生の最高潮”なので、いざゴールにたどり着いたら燃え尽きてしまいがちだったりするのです。
・恋愛体質者は浮気のときでも本気で恋をする
とくに「多方面型(=彼氏・彼女ができても他の人とも恋愛を自由に楽しむタイプ)」の彼ら彼女らは「複数の彼氏・彼女に序列をつける」といった発想が欠けているきらいがあります。この手のヒトたちにとっての“二股(以上)”は「浮気」じゃなく、あくまで「たまたま同時進行している本気の恋愛」なのです。
・恋愛体質者は一つの恋愛が終焉を迎える予兆があれば、必ず“保険”をかける
彼ら彼女らにとって恋愛は「呼吸」と同じなので、し続けていなければ死んでしまいます。したがって、一つの恋愛になんらかの危険信号が点滅したらそれを敏感に察知し、次の相手をさりげなくキープするのです。
さて。こんなにもやっかいな「恋愛体質」という名の病(やまい)は、はたして治癒が可能なのでしょうか?
大半の結婚仲介のプロフェッショナルな方々などは、
「恋愛に振り回されてしまうのはNG!」
…と断じつつ、
「恋愛以外に打ち込める仕事や趣味などをつくっておこう」
…だったり、
「好きな相手を客観視する意識をもって物事を判断しよう」
…だったりと、じつに真っ当で身も蓋もないアドバイスをよくなされますが、ぼくは年に80試合以上に参加するほどにのめり込んでいる「野球」という趣味がありながら、野球が恋愛を遠ざけてくれたことは過去に一度もないし、相手も自分自身もいまだ全然客観視できないから、何度も同じ過ちを繰り返してしまう人生です。
とどのつまりが「恋愛体質」とは一生治らない不治の病であり、還暦間際のぼくだと、少なくともあと5年10年は対症療法で騙し騙し症状を緩和させながら、付き合っていくしかない…のかもしれません。また、ぼくのような重度の恋愛体質をこじらせているヒトは、本来“ハプバー”には不向きなのかもしれません。だって、セックスしちゃったら、すぐその子に恋しちゃうんですから…(笑)。