Vol.55 セックスの相性について(メンタル編)
飲みの席などで、場の空気がシモ寄りに傾きかけた際、よく話題にのぼりがちなのが「セックスの相性」についてです。
ただ、その「相性」の良し悪しは「なんとなく」といった曖昧なラインでとどまっているのが大半で、「良いor悪い」を具体的に決定づける要素にまで踏み込んで論じられることは滅多にありません。
ぼくは「セックスの相性を決定づける具体的要素」とはズバリ! 性交渉を行う者同士の「道徳観」と「潔癖度」だと思っています。
とりあえずは、一番わかりやすい例として「ク◯ニリングス」という、比較的メジャーでオーソドックスなオーラルプレイを挙げてみましょう。
この「ク◯ニ」を対象とした男女のリアクションは、大雑把には
男性A「アソコを舐めてヒーヒーいわせるのが大好き!」
男性B「アソコなんて汚いから舐められない…」
女性A「アソコを舐めてもらったら気持ちいい」
女性B「アソコなんて汚いとこを舐められるのは恥ずかしい」
……の4パターンに分類されます。さて、では彼ら彼女ら4人のなかで「セックスの相性」がいいのは誰と誰でしょう?
あまりに当たり前すぎて恐縮ではありますが、正解は「男性Aと女性A」と「男性Bと女性B」です。
もちろん、男性Bと女性Bが単なる経験不足からくる「食わず嫌い」でしかない可能性もなくはありません。これから何度も実戦を積み重ねていくうちに無類の「ク◯ニ好き」に変身を遂げることだって、あるかもしれません。
しかし、ぼくのつたない経験から申して、男性Bの「アソコ=汚い→舐められない」という潔癖性、それに「アソコ=汚い→恥ずかしい」という道徳観は、そう簡単に変えることなんてできない気がします。つまり、「本来はク◯ニに拒絶感を示す男女」の多くは「ク◯ニ好き」に転向できたわけではなく、
「相手が男性Aや女性Aのようにク◯ニを好むから我慢してヤッてるだけ」
…なのです。そして、そんな我慢の強要はいずれ、お互いの性生活だけではなく、パートナー関係にも破綻をもたらします。
セックスにタブーはありません。
極論、糞尿や流血クラスの、世間的には「変態」認定されがちなハードな営みでも、双方がそれを好むなら「セックスの相性」という視点では「良い」ってことで、逆に「ク◯ニはおろかフ○ラですら気持ち悪い」という、極度の粘膜拒絶症の男女にとっては、一見味気なくはあっても、淡々とした“挿入”オンリーのセックスがベスト…なのです。