Vol.92 ハプバーで「風流」なヒト
お笑いコンビ『博多華丸・大吉』の博多大吉さんが、とあるラジオ番組で
「身の回りにある風流だと思うこと」
…について、トークを展開しておりました。大吉さん曰く、
「いまだにLINEをしない人。メールはするよ。でもLINEは(しない)とか言う人」
…に「風流」を感じるのだそう(※ただし、俳優の古田新太さんみたいにスマホを持たない、携帯を持たないって人は行き過ぎた「風流」なんだとか?)。他にも、
「ファストフードで得だと分かっていてもセットメニューを頼まず、単品を頼む人」
「回転寿司店で、今は注文すりゃ出来立てが出てくるのに、タッチパネルとか一切触らずに、回ってる皿だけをどんどん食べる人」
(※『ココリコ』の遠藤章造さんがそのタイプで、「なんで?」と聞けば「だって回転寿司ですよ!」と答えが返ってきたんだとか?)
…なんかが、大吉さん的には「風流なヒト」なのだと言います。
「風流」──ちょっとしたレトロっぽさもただよう、じつに味わい深い響きのある、素敵な言葉ですね。「風流」の本来の意味を調べてみると、デジタル大辞泉には
・上品なおもむきがあること
・雅(みや)びやかなこと、また、そのさま
…とありました。「いまだにLINEをしない人」や「ファストフードで単品を頼む人」や「回転寿司屋で回転している皿ばかり食べる人」に「上品で優雅なおもむき」を感じるかといえば、それはさすがに疑問だったりしますけど、大吉さん本人は「カッコ良い」をシンプルに「風流」というワードに置き換えてみただけなんでしょう。
細かく指摘すれば日本語的にはやや正しくはない気もしますが、その「やや」は十分に許容範囲内で、その一種の“違和感”が逆にフックとなる、ナイスなチョイスだとぼくは思います。大吉さんが「カッコ良い」と“認定”するヒトについて、もう少々の意訳を追記してみれば、
「世のトレンドや周囲の目に流されることなく、おのれのポリシーを当たり前のごとく貫き通している」
…みたいなヒトのこと…なのかもしれません。そして、ここ“ハプバー”でもそういう「風流なヒト」は、たまに見かけることができます。そのいくつかを列挙してみましょう。
・一戦終えたあとなのか、パンツ一丁で店内をうろついているヒト
・外にもむっちゃ聞こえるくらいの大声で朗々と言葉責めをしているヒト
・言葉責めがポエムとして成立しているヒト
・他のカップルの行為を全裸、もしくはパンイチで腕組みしながら微笑を浮かべて見学しているヒト
・他のカップルの行為を横で勝手に解説しているヒト
ホント、“ハプバー”って…いろんなヒトがいますよね? ヒューマンウォッチングにも最適な場だと、ぼくは断言します!