Vol.198 高田純次力
有名無名を問わず
「高田純次みたいな
おじいさんになりたい!」
…と公言するメンズは後を絶たないと聞きます。また、
「おっさんはいやだけど
高田純次なら
エッチしてもいい!」
…と宣言するヤングガールも一定数、実在すると聞きます。おそらく、ここ“ハプバー”にも、
「体力しか取り柄のない
若くてバカなオトコと
ヤルんだったら、
高田純次とヤッてみたい!」
…などと密やかに妄想する女性は、案外多かったりするのではないでしょうか?
そんな高田純次さん(75)が、3月14日に発売された新著
『50歳を過ぎたら高田純次のように生きよう〜東京タワーの展望台でトイレの順番ゆずったら本が出せました〜』(主婦の友社)
…の発売記念メディア取材会を都内某所で行いました。まずは、この会見で次々と飛び出した、脱力感に満ち満ちた「高田発言」のいくつかを、以下にピックアップしてみましょう。
(長すぎるタイトルについて?)
「(編集者と)トイレで会ったというのは、ほとんど覚えていないんですね。私の天使のような行動がこのようなことに結びついたと考えると嬉しいなと思います」
(なぜトイレの順番を譲ったのか?)
「(そのときは)尿意がなかったのかな」
(どんな人に読んでほしい?)
「背の高い方、低い方、年で言えば5歳から90歳までですかね」(続けて)「パーフェクトだと思いますね。私の思っていたことも書いていますし、ほんとだったら無料で配りたいんですけど」
(本の仕上がりは何点?)
「200点ってとこですかね。ただ満点は250点なんですけど、50点だけ謙虚な気持ちで」
(世の中から「高田純次のようになりたい」と言われることについて?)
「俺自身は俺になりたくないけどね。打ち破るような行動をしているんですけどね。具体的になにか? そう言われるとないんですけどね」
(自身の死生観について?)
「死ぬ寸前まで現役でいたい。好物のあんかけもやしそばを食べるロケをやりながら死にたい」(続けて)「こうなったら150歳まで生きてやるしかない。150歳になったら全裸になっても怒られないでしょ?」
相変わらずの息もつかせぬマシンガントーク、しかも安定感抜群な
高田節の数々であります。ここまで密度と精度の高い発言を連発してくださったら、現場までわざわざ足を運んで記事をまとめる記者さんも、さぞかし大喜びでありましょう。下手なつなぎの文章もさして考えることなく、発言をそのまま文字に起こしただけで、十分に
クオリティの高い原稿に仕上がるのですから…。
あの松本人志さん(57)ですら、かつて『水曜日のダウンタウン』(TBS系)で「すごいと思った芸人」として、高田純次さんの名を挙げ、高田さんが昔、収録中に突如口にしたという、次のようなコメントを紹介しています。
「(歯を矯正している一般の少女に対し)
なに、キミ?
針金食べてるの?」
番組中、さすがの松本さんも「思春期の女の子やし、今なら(確実に)切られる(=カットされる)んでしょうけど…」と、苦笑しながらさりげないクレームを入れていましたが、その松本さん本人も、この瞬発力のみで垂れ流される放言がなぜか許されてしまう(=さして炎上しない)、芸能界における唯一無二のスタンスに少なからずの
尊敬と憧憬との念を抱いているに違いありません。
ただ、今回の取材会も同様なのですが、これら一連の
「瞬発力のみで
垂れ流される“放言”」
…のなかにも、ときおりじわっと染み入る
「人生の本質を突いた教訓」
…が、ぬるっと挿入されているのが、高田純次さんの真骨頂なのではないでしょうか。
たとえば
「死ぬ寸前まで現役でいたい。
好物のあんかけもやしそばを
食べるロケをやりながら死にたい」
…のくだり──たしか、ダチョウ倶楽部の肥後克広さん(59)も
「(将来)車椅子に座りながら
『聞いてないよ〜』
とボケていたい」
…みたいなことをおっしゃっていましたが、
「死ぬまで現役!」
…は、別に芸能人にかぎったことではない、おそらく大半の中高年男女が心底では「理想のゴールイン」として頭に描いているはずの“悲願”なのです。そのぼんやりとしたイメージを
「あんかけもやしそばの食レポ」の一言で明確なかたちに具現化する高田純次さんの表現力は…古希を半ばに迎えた今でもまだまだ健在なのでありました。
あと、最後に一つだけ! 公衆トイレで
便意が臨界点ぎりぎりのとき、もし順番を譲ってくれるヒトが現れたら…そのヒトが「天使」のように見えてしまうのは、かなり本当だと思います(笑)。