Vol.324 「友達が少ない」と嘆くアナタに…
昨日、ここのコラムで「友だち」云々の話をしましたが、今日はその
「友だち」
…について、もう少々本質的なことを論じることにしましょう。
タレントの田中みな実さん(35)と指原莉乃さん(29)が
「人には言えない女子の
お悩みに堂々アンサー」
…してくださる…という主旨の記事を某女性誌の公式Webサイトが配信しておりました。
どうやら指原さんの、とある連載企画に田中さんがゲスト出演を果たした模様で、冒頭には
なななななんと今月は! 日本中の女のコにとって憧れの存在・田中みな実さん。さっしの部屋に降臨! 美にまつわるハナシはもちろん、気のおけない関係だからこそのヒソヒソバナシも誌上でたっぷりしてくれたスペシャル回、始まるよ〜!
…との煽り文が!?
「田中みな実って
そこまで女性からの
好感度が高いタイプの
タレントさんでもないっしょ!」
…と、いささかツッコミたくはなったものの(笑)、ぼくはこの二人がメディア上で放言する主義主張には、わりと同感できる部分が多い派だったりするので、さっそく下へ下へとスクロールしてみると……やっぱ、けっこうイイことをおっしゃっておりました!
なかでも、もっとも納得できたのは
「友達が少ないって
ださいこと
なのでしょうか?」
…という、読者から寄せられた悩みに対する「アンサー」
のくだり。
指原「友達が少ないのって、私はむしろ誇れることだと思いますね。大事な人が明確なのってシンプルに生きやすいと思うんですよ。例えば結婚式をするってなった時、“あの人を呼んだらこの人も呼ばなきゃ…”とか悩まなくていいわけだし。すごく気が楽ですよね」
田中「そうなんだよね。友達が多いのって傍から見てると楽しそうではあるんだけど、そのぶん交友関係が広くなるから変な噂話とか煩わしいことに巻き込まれることが増えるのも必然で。今いるお友達とお互いを大切にし合えれば、なんだかかんだそれが一番幸せな気が私はする」
「大事な人が明確なほう
がシンプルに生きやすい」
「交友関係が広くなれば、
煩わしいことに
巻き込まれることも増える」
ついつい
「さすがだなぁ!」
…と唸ってしまう、素晴らしい教えではありませんか。
内容的にはとくに目新しさを感じさせるものでもない──むしろ
「友だち少ない」を肯定するにはスタンダードに属するたぐいのロジックでありますが、それを明文化するにあたっての
言葉のチョイスと組み合わせ
…が、じつに秀逸だと言えます。
ぼくはこの真理に50歳を過ぎたころ、やっと気づくことができました。そして、気づくことができたおかげで、
還暦間際にしてようやく
「人脈」
…などという品性のない単語に惑わされることのない、
穏やかな人間関係の構築が完成しつつあります。
ポイントは、まず
「知人」を
「友人」と「それ以外」
の二つへと
明確に分割すること
…であって、そのうちで
「どっちに入れたら
いいかを迷ってしまう層」
…を
「仲間」
…で括ってしまうことだと思う。「仕事仲間」「ご近所さん仲間」
「草野球仲間」「ハプバー仲間」…みたいな風に、です。
そうすれば、
「友人=友だち」の数はおのずと激減し、
その「友人」「仲間」「それ以外」ごとの相手に対して
「自分がしてあげられること」
…も明確になってくる。
また、「自分がしてあげられること」が有限である以上、
無償の関係であるべき「友だち」の数は精選せざるを得なくなる──そんな境地に30代や20代で早くも到達しようとしている、指原莉乃さんと田中みな実さんって…マジいったい何者
なんでしょうね(笑)?