Vol.548 ハプバーと「ピンク・ムード」
故・山崎豊子さん(1924年〜2013年)は、
Gジィさんが大好きな作家の一人であります。
『白い巨塔』
『華麗なる一族』
『不毛地帯』
『沈まぬ太陽』
『大地の子』
『二つの祖国』
『運命の子』
…ほか、圧倒的な取材量に裏付けされたうえで、再構築される緻密なセミ・ノンフィクションは、『アグリーアブル』のホームページで分泌…ならぬ文筆のようなものに携わる人間として(というのもおこがましいんですけどw)、
憧れのスタイルであることに間違いはありません。
「(自身の)原稿が
荒れてきたなぁ」
…と感じたとき、ぼくは必ず内容は濃密極まりないのに、
元新聞記者ならではのわかりやすいフラットな文体である
山崎先生の作品を読み返し、
ささくれ立ちはじめてきた一文字一文字を調整することにしている
──そしてぼくは今、山崎先生の著書
『仮装集団』
…を読んでいます。
かいつまんでストーリーを解説すると、
「昭和30年代前半──左翼系とブルジョア系の音楽鑑賞団体が会員をあの手この手で取り合っていく」
…といったものなのですが、作中に描かれている当時の
「集団デート」
…の光景が、とても興味深かったので、今日はゼヒここで紹介してみましょう。
六甲山のカンツリー・ハウスで、勤音開催のピクニックが催されていた。日曜日を利用した地域の戸外活動で、なだらかな丘に囲まれた広々とした芝生に五十人余りの会員が大きな輪をつくって座り、アコーディオンの伴奏に合わせて唄っていた。
(※中略)会員たちが唄い終わると、斉子は生き生きとした表情で、
「皆さん、すっかり上手に唄えるようになりましたね、それではこの辺で、プレゼント交換会に移りましょう」
会員たちはそれぞれのナップ・ザックやバスケットの中から、百円で買い求めて来た思い思いのプレゼントの包みを取り出した。
地域委員の井川が、赤と黒の二つの箱を手に持ち、
「これからこの赤と黒の二つの箱を皆さんに廻しますから、女性は赤、男性は黒い箱から一枚ずつ、クジを引いて下さい、クジには各々、数字が書いてありますから、男女同じ数字の者同士がプレゼントを交換し合い、本日の仲良しカップルとして公認します」
くだけた口調で云い、二つの箱を廻した。それが目当てで参加する若者たちが多かったから、カップルが生れる度に、熱っぽい賑やかな笑いがたった。(※後略)
ちなみに当時…
この手の男女交流のことは、左翼用語で
「ピンク・ムード」
…と呼ばれていた…のだそう。
「やってみてぇー!」
…と、猛烈に羨ましくなりました!
「仲良しカップル」
サイコー!!
まるで、
「プラトニックな
乱交パーティ」
…ではありませんか!
もし、こんなお見合いパーティがあったなら、Gジィさんは絶対に行ってみたいですね〜!!!
ってか、ここ“ハプバー”でも、たまにはこんな長閑(のどか)で
爽やかな催しをカウンター席で開催してみても、
面白いんじゃないかと思うのですが、いかがでしょう?
ダメですか(笑)!?