Vol.552 【ハプバー中高年層客獲得キャンペーン】キカイダー・デビルマン…そしてドリフ
「マンガやアニメなどをわかりやすく紹介すること」をコンセプトと
する、とあるネットメディアが、約半世紀前にあたる1972年の
「土曜日20時代の
テレビ(番組)事情」
…を回帰する主旨の記事を配信しておりました。
当時、Gジィさんは、まだあどけなさを全身からただよわせる美少年風の、純真無垢な可愛い小学生──
そして、あのころの土曜の夜は、たしかまだ志村けんさんがザ・ドリフターズに正式加入する(※加入は1974年)
前だったとはいえ、
『8時だョ!全員集合』(TBS系)
…がブッチギリ状態の人気を博しており、週に一度だけ許されていた夜ふかしタイムは、我が家もこの「全員集合」、
もしくは周期的に放映されていた「巨人×阪神戦」に、なんとなく回転ツマミ式のチャンネル(※←リモコンなんて便利グッズはモチロンありませんでした!)を回していた…と、
おぼろげに記憶しています。
だがしかし! 本記事よると、1972年7月8日に
NET(現テレビ朝日系)が、
土曜20時から特撮ヒーロードラマ
『人造人間キカイダー』
(原作/石ノ森章太郎)
…20時30分からアニメ
『デビルマン』
(原作/永井豪)
…の放映をスタート──すでに30%近くの視聴率を
叩き出していた「全員集合」を相手に、これら
「1時間枠の変身大会」
…は、1クールを過ぎたころには16%もの視聴率を
稼ぐ健闘ぶりを見せていたと言います。そして、ぼくは
「夜8時半を境に、
キカイダーとデビルマンが
同じチャンネルで
スライドしていく感じ」
…は、「おぼろげに〜」ではなく、
すご〜く鮮明に憶えています。
「すご〜く鮮明に〜」
…ってことは、両親や妹の意向(※=その3人が本当に観たかった番組のこと。モチロン我が家にテレビは一台しかありませんでした!)をよそに、けっこうちゃんと観ていた
…ってことなのでしょう。
とにかく、キカイダーもデビルマンも
見た目のインパクトがハンパじゃなかった!
キカイダーは、左右非対称のアシンメトリーなデザインで
「右側は青
左側は赤」
──しかも赤の部分は一部中身(の機械の部分)が透けており、頭部には段差もありました。乗っているイエローの
サイドカーも、じつにカッコよかった!(※実際にこのころ、自分の自転車の横に妹が数年前に使っていたボロボロの乳母車を紐で結びつけ、近所を走り回っていたりもしてました。まるで古ゴミを回収するリヤカーのようでしたw)
「不完全な良心を持つ人形が人間になることを目指すイタリアの童話『ピノッキオの冒険』」
…をベースにしており、
「不完全な
良心回路を持つ
ロボット(=人造人間)」
…が「人間に近づいていく過程」を描く…という、
なかなかに深遠なテーマを背景とする、
ある種マニアックな作品でありました。
いっぽうのデビルマンは、悪魔(=デーモン)と人間が合体することによって誕生した
「悪魔の力と人間の心」
…を持つダーティヒーローが主人公──アニメ化以前から話題になっていた原作漫画の『デビルマン』は、
「牙があり下半身は毛むくじゃらで、尻尾まで生えている」
…という出で立ちの、当時のヒーロー像とは極北的な外見で(※さすがに、アニメ版では牙も毛も尻尾もない人間っぽいデザインになっていました)、本来は味方だったはずの
敵(=デーモン)を倒すたび、
「裏切りのレッテル」
…に悩む「デビルマンの葛藤と孤独」のようなものを
メランコリックに描いておりました。
「ロボットと人間」
「悪魔と人間」
…といった狭間にいる不完全なヒーローが
「良心」
…という人間独自の感情に苛まれる
…そんな「弱さ」に、ぼくをも含む
「多感な16%の少年たち」
…は一時期、ドリフによって毎週繰り広げられる
定番的なお笑いを断腸の想いで切り捨ててまで、
釘付けになってしまったのかもしれません。いずれにせよ、とても
「古き良き時代」
…ではありました。
ってなわけで! 今日、ここで書いた内容をリアルに共有できる世代のお客様を、ここ『アグリーアブル』のカウンター席で…Gジィさんは個人的かつ密やかにお待ち申し上げていますm(__)mオーナーのマツさんが、はたしてそのような客層を
本気で望んでいるのかどうかは知りませんが…(笑)?