Vol.599 【ハプバーうんちく話】「男脳」と「女脳」
もう20年30年くらい前の話…でしょうか?
「男脳と女脳」
…なる言葉が、ちまたで流行っていた記憶が、
おぼろげにあるのですが、こうした
「性別による脳の違い」
…ってヤツは、はたして本当に生じるものなのか?
そんなことをつい最近…たまたま
友人の脳外科医に質問してみたところ、
「男女の思考傾向の差は、
脳の仕組みではなく
環境によるものが大きい」
…と、前置きされたうえで、
以下のような至極真面目な
レクチャーをしてくれました。
たしかに、その当時は、「左右の大脳半球を繋いでいる “脳梁” が、男性より女性のほうが太い」などと主張する脳科学者も少なからず実在しました。しかし、現在その説は否定されつつあります。僕も個人的には「脳の仕組み自体に、あまり男女差はない」と思っている派であります。
ただ、男性として、女性として、生まれてから育ってきた周囲の環境が、後天的なかたちで脳に影響を及ぼしているのは間違いなく、男女の思考傾向の差は、むしろそれに起因する部分が大きいのではないでしょうか。
たとえば、原始時代は、男性が狩りに行く役目を果たしていたので、危機を察知する能力が高く、女性はじっと家を守っていたので共感性・コミュニケーション能力が高かったと聞きます。別の表現をすれば「男女とも生きていくため、異なった必要な部分に脳の多くを使っていた」ということです。
いっぽうで、21世紀のような「男女平等」が前提とされる先進国社会においては「従来、性別によって異なっていた脳の使用法がボーダレスになりはじめている」と、僕は推測しています。したがって、「恋愛の悩み」に対するアドバイス一つ取っても、基本的に「男性向けか女性向けか」は関係なく、共通して重要なのは「リフレーミング」──まずは「自分が普段かけている色眼鏡から見えている視点を変えてみる」という発想なのです。
つまり、「男女平等」が叫ばれる昨今──
「男脳・女脳の
分類は
ナンセンスと
なりつつある」
…のではないでしょうか。
なるほど! たとえば、Gジィさんなんかは
「妻(女)と子どもを
食わせるのは
夫(男)の務め!」
…的な刷り込みを、サラリーマンの父と専業主婦の母から
リアルに成されてきた世代であるからして…
だからデートになると、
どんなに財布の中身が淋しくても、ついつい
「見栄を張って
奢っちゃう?」
…わけですな(笑)。
対して、今の若い世代は
「両親が共働き」のケースも多く、
「父親と母親の
関係は対等」
…で、むしろ友人同士(?)に近いゆえ
「男が必ず奢る」
…といった一種の義務感みたいなものが
希薄になりつつあるのかもしれません。
そして、そう考えると…ぼくの友人の脳外科医が
おっしゃるところの「男女の思考傾向の差は、脳の仕組みより、
環境からくるもののほうが大きい」なる仮説にも
より信憑性が増してきます。さらに、
「男女による
脳の使用法が
ボーダレスに
なりはじめている」
…のも事実ならば、ここ『アグリーアブル』のブログで
Gジィさんが散々書き殴ってきた(笑)
「“ハプバー”における
マナーやノウハウ」
…なんかも、男女別に捉える必要がなくなってくる──
一例を挙げてみると、
「“ハプバー”で
別室行きを狙うなら、
あまり控えめになりすぎず
ある程度はストレートに
口説いたほうがいいですよ」
…みたいな、本来なら男性が学ぶべき教訓を、
もはや女性でも共有できる時代──
「女性の悩み相談は男性に、
男性の悩み相談は女性にも
十分応用できる!」
…ってことなのではないでしょうか。つまり、
「オレには
(アタシには)
関係ないや…」
…と、一目でスルーしてしまうのは
「もったいないですよー」
…ってことなのです。