Vol.706 「東スポの歴史」(後編) - ハプニングバーagreeable アグリーアブル

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ColumnGジィさんの独り言
 

Vol.706 「東スポの歴史」(後編)

(※前編から続く)

 

では、2012年1月25日発売

東スポ一面見出しから

紹介してみましよう。

 

「綾瀬(はるか)激怒〜裏画像騒動」
「CM未使用全裸入浴シーン流出か」

(※↑()内はGジィさんによる追記)

 

──「前半」のコラムで紹介した

マイケル(ジャクソン)

フセインの記事と比べたら、

 

「やや直球?」

 

──少々エスプリに欠けている感

否定できません。

 

しかし、(当時の)団塊世代の大量定年退職

若い世代の紙離れ…といった容赦なく襲いかかる

 

「向かい風」

 

…によって、この頃から

 

「駅売り新聞の売り上げ」

 

…が激減しはじめ、

 

「よりわかりやすくて

インパクトのある見出し」

 

…は生き残るための必然だった──つまり、

東スポは東スポなりに

 

「時代の流れ」

 

…を敏感に感じ取って、
なりふりかまわず

 

「シフトチェンジ」

 

…を余儀なくされていたのではないでしょうか。

 

さらに、この「綾瀬はるか」事件

かぎって言えば、
一応、きちんと流出画像も掲載しているのだから、
れっきとしたスクープってことで、
ヘタにヒネリを利かせた見出しは、
むしろ逆効果だったのかもしれません。

 

…と、(なんとか)納得してみたうえで、
同見出しについて書かれた

本文にも目を落としてみたら…???

そのとぼけた論調というか、

 

「読者をケムに巻く手腕」

 

…は、当時もまだ健在!でありました。

 

さっそく、「前編」のコラムで紹介した

『東スポ伝説』調に賞賛してみましょう。

 

【本文より】
(前略)ただ、唯一にして最大の疑問が残っている。それはこの2枚の流出画像は、本物なのかどうかということだ。アイドルライターは「綾瀬の巨乳はあまりにも有名です。仕事がオフの時は家の近くで自転車に乗ったりしているそうですが、揺れる“綾パイ”見たさに人が集まって大混雑する、との噂まであります。本物だとすれば、芸能史上に残るお宝映像になりますよ」と鼻息も荒い。そこで綾瀬の所属事務所に聞いてみると、その場で流出画像を確認した担当者は「絶対に違います。そういうものはございません。このような物が出回って、憤りを感じております」と怒りを隠せない様子で完全否定した。(中略)アイドル評論家の堀越日出夫氏は「夢の画像ですねどう見ても本人としか思えないですね。ここまでアイコラ技術が発達しているならば大したもの。いずれにせよ、本物だと思い込んで見るのが楽しめますね」と画像の楽しみ方を解説した。(中略)今回の画像流出騒動も、本人にしてみれば迷惑極まりないが、こんな話が出るのも大女優の証し。綾瀬の人気が生んだ“副産物”と言えるだろう。

 

【Gジィさん評】

「唯一にして最大の疑問が残っている。この2枚の流出画像は、

本物なのかどうかということだ」と前フリし、「ここまでアイコラ

技術が発達しているならば大したもの」などと、

評論家のコメントを、もっともらしく載せておきながら、

これが本物の流出写真なのかどうかに関して、

東スポ側は一行たりとも触れていないのだ。

早い話が、本物なのかアイコラなのか、

全然わからないのである。そーいったことを

一切無視して、「か」の一文字、

たったこれだけで、一面トップ記事にまで仕立て上げてしまう手腕は、まさに名人芸と呼ぶに値するであろう。

 

もちろんのこと、昨今の新聞業界

インターネットの飛躍的な発展によって、

この2012年の頃よりも格段と

 

「絶望的な苦境」

 

…に立たされており、先ほど申した

 

「確信的な肩透かし感」

 

…なんぞは、どんなに文学的であっても、

ネット住民にとっては、

 

「じつに美味しい炎上ネタ」

 

…でしかなく、ネット上で火祭りにされたのち、

『東スポ』という媒体のみの評判

を落として、消費されていくのがオチ

…であります。

 

もし! かつてのポリシー継続への

予算的都合が許されるなら…

東スポだけには、そういう

 

「のらりくらりっぷり」

 

…を堅守してもらい、これからも我々に

 

「心地良い脱力感」

 

…を与えてほしいと願うのは…やはり

 

「オールドファン」

 

…ならでは、のワガママな注文なのでしょうか。

 

なんとな〜く寂しい気分…???