Vol.16 脳科学の視点から恋愛を“分析”する - ハプニングバー

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ColumnGジィさんの独り言
 

Vol.16 脳科学の視点から恋愛を“分析”する

人間の悩みとは、突き詰めれば「お金」か「恋愛」しかないと、ぼくは思っています。とくに、恋愛は「フェロモン」や「気が合う・合わない」など、判断基準が曖昧で実体がないケース、すなわち数値化できない要素が多いため、「自分を理解すること」がよりむずかしい。だから人は悩むのです。

たとえば、ここに赤い薔薇があるとしましょう。しかし、ぼくが感じている赤と、あなたが感じている赤は、微妙に違っています。花が有している赤を、コンピュータのようにRGB(※赤=red・緑=green・青=blueで組み合わされて表現される「光の三原色」のこと)で分解して判別しているのではなく、「認知」(※心理学上では、知識を得る働き、知覚・記憶・推論・問題解決などの知的活動を総称する)という我々の脳の機能があるからです。そして、その機能は、人によって“個性”があるのです。

仮に、あなたが「薔薇が飾られたレストランでプロポーズを果たして成功した」経験があったとします。すると、その「赤」にポジティブな感情が付加され、いっぽうで、ぼくに「薔薇をプレゼントしたのにフラれた」経験があったとしたら、その「赤」にネガティブな感情が付加されて、二人は異なった「赤」を認知するわけです。そんな「感情のすれ違い」は脳の仕組みから来るもので、しかも、この類のズレは「恋愛における悩みの大半の原因」でもあります。

自慢じゃないけど、ぼくはたまに「恋の悩みに強いヒト」だとか「恋愛相談すればわりと適切な助言をしてくれるおじさん」だとか、そういった風に男女問わずから頼られることがあったりするのですが、それはただ単に、自分のつたない経験則から学んだ過去の教訓を、歯に衣を着せない語調で放言しているだけで、その“雑談”がときにタイトなタイミングでハマって、恋愛に悩み、あと一歩が踏み出せない方々の背中を押すのかもしれません。

しかし、その経験則は残念ながら「自身の恋愛の悩み」に関しては、ほとんど役に立ちません。自分のことになったら途端にポンコツになってしまう……。「百の恋愛には百のパターンがある」という“恋愛マニア”が、つい抱きがちな幻想に近い、まるで麻薬のようなポリシーが、私の学習能力をことごとく奪ってしまうからです。

もし、こんなぼく(ら)の恋愛における(おそらく)生涯の一進一退状態の根拠が「すべて脳にある」のなら、「脳科学について学ぶ」という行為は「最強の恋愛カウンセリング」ともなりうるはずでしょう。