Vol.28 「オオタニサ〜ン」だったら大丈夫!? - ハプニングバー

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Vol.28 「オオタニサ〜ン」だったら大丈夫!?

“ハプバー”にかぎったことではなく、男性が女性に提供するコミュニケーションのとっかかりとして、“鬼門”とされているテーマの一つが「野球」です。

 

とくに若い世代の女性の“野球離れ”は深刻(?)で、小さいころは必ずお茶の間のテレビでナイターが流れていた我々世代とは違って、ゴロとフライの違いすらわからない子がマジで激増しつつあります(しかも、そういう女子にゴロアウトとフライアウトの区別を説明するのは案外骨の折れる作業だったりもします)。なので、稀に20代女性の口から「ゲッツー」だとか「スクイズ」だとか「インフィールドフライ」だとか…の単語がさらっと飛び出たとき、ぼくは昨今そのギャップに軽い勃起すらしまいます(笑)。

 

しかし、そんな野球音痴な女性であっても大谷縛りの話題なら、さすがに大丈夫なのでは…??? ファニーフェイスで日本人離れした肉体を持つ若くて魅力的な男子が160キロを超えるボールを投げては、ホームランをポンポンとかっ飛ばす──じつにシンプルな構図…ですよね。ってなわけで、今日は「オオタニサ〜ン」について少々、いやタップリと書き殴ってみることにしましょう。

 

エンゼルスの大谷翔平選手(27)が7月12日(日本時間13日)、米国コロラド州デンバーのクアーズフィールドで行われたMLB主催のホームランダービーに日本人初として出場(結果は惜しくも一回戦で延長戦のすえ敗退)。翌日13日(日本時間14日)には、オールスターゲームに、特別ルールによってア・リーグの先発投手と「1番・DH」として出場。史上初の「リアル二刀流」を披露するという偉業を成し遂げました。バッターとしては残念ながら、2打席無安打であったものの、ピッチャーとしては100マイル超え(=約161キロ)の速球をバンバン投げては1イニングを3人で完璧に抑え、勝利投手の栄冠を獲得しています。

 

メジャーのオールスターで、スタメン1番は2010年のイチローさん以来、日本人の先発投手は1995年の野茂英雄さん以来、日本人勝利投手は2019年の田中将大さんに次いで2人目……ほか諸々、かつてのレジェンドが野手として、投手として残した素晴らしい記録を一人で達成してしまった、そのすごさを語りはじめると、もうキリがないのだけれど、もっともシンプルでわかりやすい賞賛の言葉は7月14日、『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)に出演していた“元プロ野球選手”の長嶋一茂さんが、オールスターの生中継をスタジオで鑑賞しながら、つい漏らした“つぶやき”ではないでしょうか。

 

「昨日、ホームラン競争に出てた方が今日投げて160キロ出すんですよ? これは(絶対)見(ら)れない。考えられないもん」

 

技術的な面についても少々触れておくと、これもまた挙げてみればキリがないんですけど、ぼく個人としては、元中日監督の落合博満さんによるバッティング分析が一番しっくりときました。

 

「技術というよりは対応力。昨季と比べて今季は右肩が中に入らないようになり、ベース板の上のストライクゾーンを見極められるようになった。あのアッパースイングは相当なパワーを必要とするため、我々の時代ならすぐ修正されたが、大谷のそれはおそらく自分で模索したなかで見つけた、本人にとっては理想のスイングなんだろう」

 

「(大谷の)身長は193㎝か。ならば、メジャーの環境に慣れれば打者としての数字(成績)は残せる。それほど身長は、打者にとって大きなものなんだ。

たとえば、剣道のように相手を正面から両目で見られれば、竹刀を狙った位置に振り下ろせるはずだけど、打者は(投手が小高いマウンドに立ってボールを投げ込んでくるため)首を横に捻って斜め上から来るボールを見る。そのボールも速度や軌道が多様だ。要するに、打撃の確実性を高めるためには、いかに投球視覚的誤差を小さくするかにかかっている。だから、身長が高ければ高低の誤差には対応力もあがるだろう」

 

また、落合さんはいまだ「リアル二刀流」による“働きすぎ”への懸念がにわか燻(くすぶ)るなか、こうも断言しています。

 

「(プロ野球選手にとって)怪我はつきもの。不慮の事故としてわりきらなきゃいけない。気を遣って(試合を)休ませると、休み癖がついて逆に疲労感が抜けなくなることもある。(だから)休むことは勧めない。(休む・休まないは)1年が終わってからの結果で精査することであって、今論じることではない。(とにかく大谷は)楽しそうにやっている。そこが一番じゃないかと思う」

 

なるほどっ! あくまで勝手な推測ではありますが、大谷選手の心中としては「できるかぎり長く現役でいること」より「今、この瞬間瞬間を全身全霊で輝くこと」への“こだわり”のほうが勝っているのかもしれません。そして、今を輝くための努力の積み重ねが副次的に現役の期間の延長へにもつながっていく……。

 

……と、以上いかがですか? もし、仮に今回のコラムが“ハプバー”ファンの女性のみなさまから「つまんな〜い…」と総スカン状態であったなら……まつさん、お手数おかけして恐縮ではありますが、そっと削除しといてくださいm(__)m(笑)。

 

いずれにしろ、今年になってからは朝起きるとまず「今日の大谷選手の成績」をチェックするのがぼくの日課になっています。そこで彼がホームランを打ったり一勝をあげたりしたら、その日はイイことありそうな予感が──こんな風に大谷選手の日々における一進一退が『めざましテレビ』の星座占い「今日の運勢」代わりになりつつある日本人も決して少なくはないでしょう。本当に本当に……これからのご活躍を心よりお祈りしております!