Vol.34 棒人間イラストのすすめ
みなさんは「棒人間(=STICKMAN)」なるワードが静かなブームになりつつあることをご存知でしょうか?
「(原則として)丸と棒線だけ」で描くイラストのことで、その指南書として出版された『仕事に使える! 棒人間図解大全』(自由国民社)は、発売日(今年5月末)からわずか1週間で重版がかかるほどの勢いで売れまくっている…のだそう。
「絵心ゼロの人でもできる、やさしいアウトプット&コミュニケーション術」
…なるフレコミで、ちょっとしたツボを押さえるだけで、その「記号」とも呼べるシンプルな“らくがき”は、無尽蔵の表現力を発揮できるといいます。とりあえずは同書内にあった「棒人間を上手に描くコツ」を、いくつか紹介しましょう。
1.「脊椎(背骨)」を意識する
体は頭と背骨を中心につくられており、背骨は一本の線ではなく、ひとつ一つのブロックでできています。したがって、胴体を表す棒線部分はもちろんのこと、手足も自然かつ自由に曲線化させてかまわないのです。
2.「漫符」を利用する
「ウキウキした気分を表す『♪(音符)』や睡眠を表す『Z』……ほか、さまざまな漫符は棒人間を生き生きと見せるために欠かせないツール。ワンポイントでありながら物事の性質や状態を表現する形容詞や動詞としても重要な役割を果たしてくれます。日本人にはとくに馴染み深いアイコンであり、さらに日本の漫画は世界的にもポピュラーであるため、漫符はどの国でも通用する“共通言語”なのです。
3.「首の位置」を意識する
てっぺんに丸がついた胴体の縦棒に手足の横棒を入れる際、その位置が上すぎたら首が詰まって見え、逆に下すぎたらキリンのように間延びした棒人間になってしまいます。程よいバランスを考えてみてください。
4.頭部の丸の下に「大」の字を描く練習を繰り返す
首の位置のバランスを測るためにも、ひいては“描けない”という思い込みを払拭するためにも有効な訓練。理屈はわかっていても反復練習をしなければ思い通りの“速い線”を描けるようにはなれません。
5.描いたものを人に見せる
絵はや他人に見せてこと上達するもの。自分がささっと描いた棒人間で、その意図が第三者に100%伝わればしめたもの。最悪、たとえば『急げ〜!』みたいな言葉を横に付け足すのも全然アリです。
さっそくぼくも、これらのノウハウを踏まえながら一作チャレンジしてみました! 冒頭に表示したイラストがその力作(笑)であります。制作時間はわずか15秒程度ではありますが、描いててけっこうモヤモヤした気分になっちゃいましたよ…いやマジで! “ハプバー”マニアのあなたも、ここで出会った“その日だけ”のパートナーに「こんなことがしてみたい…」といった想いの丈を、棒人間に込めてお伝えしてみては…?