Vol.54 「モテ熟男」を目指すには?(後編)
「年の差に無頓着な女性=おじ(い)さんでもOK女子」は、総じて
「年上であろうと相手の男性に対等な関係を求める」
…ので、(少なくとも)プライベートにいたっては「年輩者に無駄な敬意を払う」といった(形式的な)気配りの精神に欠けている傾向が強かったりします。
「娘くらいの年頃の女子からタメ口でしゃべりかけられた!」くらいでムッとしているようじゃ全然ダメ。むしろ、相手の敬語を1分でも早く取っ払うフラットな関係性を築くたの、最大限の努力を尽くすべきなのです。
勘違いしてはいけないのが、若い女性と接するときの心構え──「何かを教えてあげよう」と上から目線でマウントを取りにかかること自体が間違い。IT社会が日進月歩の速度で世界に浸透し、さらには、あの大谷翔平選手みたいな従来の既成概念をいともあっさり無き物とする規格外の「新人類(←死語w)」が続々と現れる昨今、我々おじさん世代が、経験値によって若い世代に伝えることができることなんて、残念ながらほとんどありません。
若い女子たちから学べることのほうが圧倒的に多い──学びが8割、自分たちが彼女たちに与えられる経験なんて2割くらいしかないと、ぼくは思っています。そう。経験値を過大評価せず、年齢に縛られることなく、対等な目線で接していくことこそが大切なのではないでしょうか。
たとえば、こんなことがありました。
とある20代の女性と一緒にぼくの家で宅飲みしていた深夜、いきなりトイレの水が止まらなくなったんです。こーいう緊急事態時において、我々世代の人間なら…エントランスのポストの中に貼り付いている『クラシ○ン』とかのマグネットチラシをアワアワと探しに行っちゃいます…よね? 普通。ところがその彼女は、顔色一つ変えずにスマホで「トイレ 水 止まらない」のキーワードを打ち込み、検索のすえトイレタンクの蓋を開けて手をガバッと入れ、中に浮いていたボール状の浮き輪みたいな物体をちょこっと動かして、たちまち修理完了!
「頼りがいがあるなぁ〜」と惚れ直しちゃいましたよ(笑)。たしかに我々世代でもスマホの機能に精通するヒトは少なからず実在します。また、なんでもかんでもスマホに頼りっぱなしなのはどうかとも思います。が、今の30代…それよりも20代…それよりも10代の若者たちが、我々よりもスマホを“身体の一部分”として使いこなしているのは間違いありません。そして、その事実は謙虚に受け止めながら、彼ら彼女らから学ぶべき一つの“肌感覚”なのではないでしょうか?