Vol.99 ハプバーで困ったときは「そちらこそ」
とあるトークバラエティ番組に出演していたモデル兼タレントの滝沢カレンさんが、人から
「モテるでしょ?」
…と尋ねられた際に必ず使うという“切り返し”について語っておりました。
その「必殺の切り返し」とは、ズバリ
「そちらこそ」
…のたった五文字! カレンさん曰く
「私も(人に)『モテますよね?』って質問したことあるんですね、人生でいっぱい。でもそれって『私はあなたのことは(彼氏対象として?)まったく好きじゃないのでご安心ください』の『モテますよね?』みたいなことなんですよ。もし(彼氏対象として?)興味があったらそんなこと聞けない」
「『そちらこそ』と返せば、“そっち”が先に答えることになるじゃないですか。(そう相手に振ることによって、間接的に)本気でこの会話をしたいのか…を問うこともできる」
…のだそう。
たしかにそう言われてみれば、ぼくも男女を問わない相手から、会話中おざなりな「モテるでしょ?」というボールを社交辞令的に投げられたとき、無意識に「そちらこそ」と、仮にそのヒトが“明らかにモテなさそう”であっても、やはり社交辞令的にトスバッティングのごとくやさしく打ち返すケースが過去、何度もあったような気が…?
「はい、むっちゃモテますよ!」
…と答えても
「いやいや、全然モテませんから…」
…と答えても会話はそれ以上膨らまないだろうし、
「じゃあ、せめてそんな不毛な禅問答を
一緒に共有しましょうよ」
…といった、いささか意地の悪い思惑も含まれているのは否定いたしません。
いずれにしろ、ギャルっぽい外見を逆手に取り、あえて敬語を貫きとおす滝沢カレンさんの優れたバランス感覚、頭の回転の速さが見え隠れする象徴的なエピソードであることに間違いはなく、モチロンこの「そちらこそ」は、初対面の相手の「趣味嗜好」や「今日の目的」や「今後の出方」を、誰もが手探り状態で懸命に見極めようしているさなか、
「忙しいでしょ?」
「稼いでるでしょ?」
「美味しいものばっか食べてるんでしょ?」
「意外と巨乳でしょ?」
「絶対に美乳でしょ?」
「えっちなんでしょ?」
「変態なんでしょ?」
「道具とか好きなんでしょ?」
「縛られるのも好きなんでしょ?」
「NGなしなんでしょ?」
…ほか諸々の“牽制球”が頻繁に飛び交う、ここ“ハプバー”においても…いや、むしろ“ハプバー”においてこそ有用となる伝家の宝刀
なのではないでしょうか。
ただし、もしぼくが女性相手に「モテるでしょ?」と問いかけたときは、「ぼくはあなたのことは(カノジョ対象として)まったく好きじゃないのでご安心ください」の「モテますよね?」では決してなく、わりと真剣にそのヒトのことを気にいっているがための、
ちょっとだけ卑屈な褒め文句であることを、“ハプバー”の女性客の皆さまは覚えておいてください(笑)?