Vol.100 「あざとい系男子」にご用心?
とある老舗系の女性向けファッション誌が、読み物のコーナーで
「あざとい系女子の言動が男心を翻弄するのはよく聞く話ですが、最近は、あざとい系男子の魅力に沼落ちする女性が急増中!」
……なんて風な警鐘を鳴らしておりました。
たしかに「あざとい系女子」ならば、それなりにイメージすることもできます。とどのつまりが、田中みな実さんだとか弘中綾香アナみたいな女性のことなんでしょ…と。だがしかし!
「魅力に沼落ちする女性が急増中!」って言われても…「あざとい系男子」なる男子が一体どーいう男子のことを指すのか、男子のぼくにはイマイチよくわかりません。おそらく、女子の皆さまも完ペキにはそのイメージを掴み切っていないのでは…? とりあえずは、同記事の取材に応じていた女性識者の方々の見解に目を通してみましょう。
女性識者:Aさんの意見
“女らしさ”や“男らしさ”を体現しなくていい時代、確かにあざとい系男子が増えました。頑張ってカッコよさを保つより、失敗しても「可愛い」で済まされるキャラになった方が得だと感じているんでしょう。彼らにハマるのは、仕事を頑張っている自立心の強い女性がほとんど。経済力がある女性が求めるのは、癒しや優越感、そして可愛さやギャップでキュンとさせてくれる存在です。(そういう意味で)あざとい系男子と、バリキャリタイプの女性は需要と供給が一致しています。
女性識者:Bさんの意見
一般的にあざとい系男子は出世欲が高く上昇志向なので、単に甘えん坊なわけではなく、何らかの目的を達成するために女性に接近しています。また家族関係などから女性の喜ぶツボを心得ていて、女性の扱いがとても上手。世話好きなタイプや、母性本能の強い女性からすると、彼らの貪欲な姿勢が魅力的に映り、何か力になれるならと思ってしまうのでしょう。
ちなみに、AさんとBさんは、独自の視点や緻密なデータ集積による鋭い分析力を武器とする“国内有数の論客”でならす“お二人”──そして、ここで注目したいのは、そんなお二人の「意見」が微妙に食い違っているという事実であります。あえて例えるなら、
Aさんがイメージする「あざとい系男子」=周囲による自分への評価にまったく動じない(=興味がない?)、自分の「可愛さ」に依存するマイペースなヒモ的男子
Bさんがイメージする「あざとい系男子」=野心たっぷりで、自分の「可愛さ」を確信犯的にアピールするナンバー入りを目指すホスト的男子
…といったところでしょうか? さらに、「ヒモ」と「ホスト」は、世間一般的には一見「同じようなもん」と捉えられがちだったりしますが、「ペシミニストとニヒリスト」「享楽主義と戦略主義」という意味で、じつは似て非なるものなのです。
ただ、「女性の母性本能に訴えかける」「自立心の強い女性(=比較的、経済力がある女性)がターゲットになりやすい」という点は共通しており、AさんとBさんのどちらが正しくて、どちらが間違っているのか……ってより、「あざとい系男子」には「ヒモ型」と「ホスト型」の2種類が存在すると考えたほうが、より正確なのかもしれません。
私見を申せば、愛すべきなのは「ヒモ型」、でもタチが悪いのも「ヒモ型」って感じなんですけどね(笑)?