Vol.114 綾野剛は本当に「イケメン」なのか?
俳優の綾野剛さんが、10月から新設されたフジテレビ系のドラマ枠「月10」の記念すべき一作目である『アバランチ』で主演を務め、その鬼気迫る演技が話題になっています。
綾野剛さんは、ぼくも大好きな役者さんの一人であって、彼が主演する映画やドラマはわりとマメにチェックしていたりもするんですけど、ネット上でよく目にする「イケメン俳優ランキング」とかで彼が上位にランクインされていたり、
「綾野剛ってイケメンだよね〜!」
…などと一片の躊躇もなく、女性知人が
身をよじらせているさまを見ていると、
いささかの違和感を感じなくもありません。
「綾野剛って…本当にイケメンなのか!?」
…と。
たしかに、身長は高いしボディバランスも悪くないし…全身像から放たれるオーラは間違いなく「カッコいい」とは思います。バリバリ濃い系ソース顔であるぼくとは真逆のスッキリした顔立ちに対する大なり小なりのジェラシーも否定はしません…が、正統派の「塩顔系イケメン」とはちょっと違うんじゃないか…って気も???
まあいいでしょう。仮に「綾野剛=イケメン」だと断定しましょう。
だとすれば、たとえば『新宿スワン』での歌舞伎町を根城とする下っ端スカウト役や、『白ゆき姫殺人事件』での下請けプロダクションの自己評価が分不相応なダメダメ新米ディレクター役…といった、いわゆるチンピラ系をも完璧に演じきることができる「イケメン俳優」は、ディーン・フジオカさん、玉木宏さん、斎藤工さん、向井理さん、小栗旬さん…ほか、同じ世代の「イケメン俳優」と比べても、綾野さん以外にはいないのではないでしょうか? そう! 綾野剛さんは、
「パチンコ屋で咥え煙草をしながら、
プッシュボタンや牙狼剣を
ガシガシ押しまくって、
大当たりを外したら
台をガンガン叩きまくる姿」
…が、もっともナチュラルにマッチする
稀有な「イケメン俳優」なのです。
過去に、なにかのインタビューで綾野さんが語っていたなかで一つ、印象に残っている言葉があります。
「(番宣とかで)バラエティ番組に出演させていただいたときは一生懸命なんでもやるようにしている。だって、一生懸命やらなきゃ“バラエティのプロフェッショナル”であるMCさんや芸人さんに失礼じゃないですか」
プロ意識の高い、すごく誠実な人なんでしょうね。今回の、フジテレビ系では7年ぶりのドラマ出演に向けても、
「180度変わる必要はない。360度を見渡す必要もない。たった1度だけ角度を変える勇気を持てば、世界は大きく動き出す」
……と、静かに意欲を燃やしていたとも聞きます。申し訳ないことに、個人的にフジテレビ(系)が制作するドラマは、あまり好みじゃないケースが多かったりもするのですが、この『アバランチ』にかぎっては…今のとこと、漏らさずチェックしているぼくなのでありました。