Vol.167 あなたの「少年ジャンプ」歴代名作は?
すみません! またまた最近ネタ元としていささか多用しすぎな、とあるランキング専門サイトが配信していた
『(週刊)少年ジャンプ
「歴代名作」ランキング』
…なるタイトルの記事について今日は語ってみましょう。ここ“ハプバー”でも世代と性別を超える話題の一つとしてストックしておくには最適なネタですよね? ちなみに、本アンケート調査の有効対象者数は10〜40代の男女約5000人とのこと。とりあえず、その「TOP10」は以下のとおりでありました。
1位:ドラゴンボール
2位:SLAM DANK
3位:こちら葛飾区亀有公園前派出所
4位:ONE PIECE
5位:鬼滅の刃
6位:キャプテン翼
7位:シティハンター
8位:北斗の拳
9位:ジョジョの奇妙な冒険
10位:Dr.スランプ
1968年に創刊されて以来、50年以上も週刊で発行されており(※週刊化されたのは1969年)、1994年には653万部という歴代最高部数を達成したオバケ漫画雑誌で、粗掴みなフェルミ計算で換算しても、おそらく千単位のとんでもない数字になるであろう錚々(そうそう)たる連載作品群のなかから精選された“たった10作品”であることを考慮すれば…まあ、おおよそは予測どおりの妥当なラインナップ…だと思われます。
むろん、『幽☆遊☆白書』(12位)や
『キン肉マン』(13位)が「TOP10」から漏れていたり、
『DEATH NOTE』が「TOP20」にも入っていなかったり…と、個人的にはイマイチ解せない“現象”もいくつか散見されますが、
「じゃあ、TOP10内のどの作品が
下位に落ちるべきなのか?」
…と問われれば、それはそれで、また困難なチョイスになってくる…。あくまで「厳正なる統計作業によって無機的に導き出された結果」として、納得するしかありません。
だがしかし、今回のリサーチで一つだけ! 異論を申し立てたいことがあります。なぜ調査対象者が「10〜40代」だけなのか?
『週刊少年ジャンプ』は我々アラカン世代にとっても、歴とした“青春”の1ページなのです!
「創刊50年以上」なのだから、せめて対象年齢を「〜60代」まで広げてくれてもよかったのでは!? 仮にそうすれば、これらの順位はもう少々違ったものになっていたのではないでしょうか?
たとえば、
思春期真っ只中にあるいたいけなチェリーボーイズの股間を直撃してやまなかった『ハレンチ学園』に、男の世界の熱(苦しさ)を描けばいまだ他の追随を許さない本宮ひろ志先生の
『男一匹ガキ大将』、ジョジョシリーズの荒木飛呂彦先生がそのあまりの精緻な描写に舌を巻いたという西部劇漫画
『荒野の少年イサム』に、大男が小男を投げてどんなホームランボールもキャッチしてしまう野球漫画のエポックメイキング的作品『アストロ球団』…あと、人間の排泄行為をテーマとして作中に糞尿が飛び散る前代未聞の問題作
『トイレット博士』…エトセトラ・エトセトラと、まもなく還暦を迎えるぼくとしては、そういう“初期”の週刊少年ジャンプを支えてきた、現在となっては埋もれつつある作品にぜひ清き一票を投じたかった!
じつに残念でなりません。