Vol.236 大阪人はなぜ声がデカいのか?
ぼくの「第二の書斎」である喫茶店で、たまたま
声がデカい人と近い席になってしまい、そのトーンがぼくの勘に触る音域なのか、集中力を乱され、執筆活動に支障をきたすケースが、ときにあります。
なにを隠そう、このコラムを書いているたった今もそんな状況に運悪く出くわしたので、その苛立ちにかまけて急遽、今日取り組む予定だった題材を明日に回して、こんな原稿をしたためているわけです。
そして、電車の中でも居酒屋やレストランとかでのデート中でも、ここ“ハプバー”においても、そういう「声のデカい人」は、なぜか
大阪弁であるケースが多い。はたして、大阪ではこれくらいの声量が常態なのでしょうか?
たしかに、総じて地元の大阪に帰れば、ぼくも心もち大声で
しゃべってしまいがち…な気もしなくはありません。周囲の声がデカいから、おのずとそれに合わせてしまうのでしょう。ちなみに、大阪ではおばちゃんやおじちゃんがテレビに向かって一人で
ツッコミを入れている光景をよく見かけます。たとえば、ニュースでアナウンサーが言葉に詰まったら、
「なに噛んどんねん!
あんたプロやろ!
しっかりしいや!」
…みたいな感じ? もちろん、独り言やつぶやきの域を超えた
大きな声で、です。個人的にそういう大阪人気質は微笑ましくて面白いから、嫌いじゃないのですが…。
誤解を恐れずに指摘すると、
「大阪(出身)の人は東京に来たら、
とくにデカい声で大阪弁を
前面に打ち出して話す」
……印象があります。
少々意地の悪い分析をすれば、この傾向はもしかすると
「大阪人が東京に対して
ぶつける一方的な
ライバル心とコンプレックス」
…によって、生じているのかもしれません。
「東京モンには負けへんで〜!」
…といった気概…いや、気負いが(しゃべっている本人が)無意識のうちに必要以上のベタな大阪弁を引き出し、声のトーンをも引き上げてしまうのでしょう。
でも、その「ライバル心」と「コンプレックス」は、先にも申したとおり、あくまで「一方的」なものであって、東京の人たちは大阪にこうした対抗心など…残念ながら、1ミリたりとも抱いてはいません。
熱烈な阪神ファンは、
「憎き巨人だけには
絶対負けられへん!」
…と意気込みますが、おそらく巨人ファンは相手が阪神だろうがヤクルトだろうが広島だろうが中日だろうが横浜だろうが、
「勝てば同じ一勝」
…としか思っていないはず…。その一人相撲感が一大阪人として私はイタくてたまらないのです。
なんか、ルノアール(※←実名w)で起きた些細な出来事がえらく大きな話になってしまいましたが(笑)、大阪人特有の
過剰な自己主張が、もうちょっとだけナチュラルなかたちで控えめに謙虚化してくれたら…ぼくももっと大阪を「生まれ育った地」として愛することができるんですけどね…?
以上、あくまで今回の愚痴はぼくの勝手な主観なので、ここ“ハプバー”で大阪弁をフル活用する、大阪(出身)のお客様は…どうか気分を害さないでくださいm(__)m