Vol.446 人見知りなくせにハプバーでイイ思いをしたいアナタへ…(後編)
(※前編から続く)
Hさん:最初ご挨拶したときは(Gジィさんのことを)
「恐い人」
…だと思いました。
──え! 顔が恐いってことですか? まあ、たしかにワイルド系なので…。
Hさん:いえ。顔じゃなくて態度が。
──ええ~!? ぼく、顔のわりには言葉使いも丁寧で物腰も柔らかかったりするじゃないですかぁ〜? そのギャップがいいってホメてくれる人も多いんですけどねえ。
Hさん:Gジィさんは、すでに面識のある人と話すときと、初対面の私なんかと話すときの顔が露骨に違うんですよ。初対面の人を前にしたときの表情が、とにかく硬い。なので、ズバリ
「嫌われた!」と思った。私みたいな人間はイヤなんだなあ…と。だって、別の女性と話しているときの表情は、
比較的柔らかかったから。あとから聞いて、その女性とはすでに面識があったことが判明したんですけどね。つまり、表情の硬さが人見知りのせいだとわからなかったから、
「ああ、このヒトは
美人や自分に利益のある人だけに
イイ顔する嫌なヤツなんだ」
…と思ってました(笑)。
──ひどい言われ方ですな(苦笑)。
Hさん:モチロン、もうお付き合いも長いので、今はそんな風には思っていませんけど(笑)。Gジィさんの人見知りな部分が、
ときに他人にそういう印象を与えてしまうというのも、悲しいかな事実なんですよ。だから、あえて3つのタイプで分類すると
「開き直り型」
…なのかな? 下手すれば幼児期の人見知りに近いのかも
しれない(笑)。
──それって社会人としてダメってことじゃないですか(笑)!
Hさん:そうですね。ダメですね(笑)。
逆に言うと、それだけ
「素直なんだな」
…と。でも、そこで損しているケースも、けっこう
あるんじゃないかな?
──たしかに……。ぼくねえ、一見複雑そうに見えて、じつはとても単純な人間なんですよ。嫌なことがあったら、わりとすぐ表情にも出ちゃいますね…。
Hさん:Gジィさんさんは、もう少し細かく分類すると
「内弁慶タイプ」
…なんです。「自分のことを知ってくれている」「自分の味方になってくれる」と判断した人の前では普通にふるまえるんだけど、そうじゃない人と向き合えば態度が急変しちゃう。
──でも、その露骨な差別感って、恋愛に関しては武器になったりすることもありません? 「ああ、このヒト…私だけに優しいんだ」みたいな。“ハプバー”でも八方美人って最終的にはモテなかったりするじゃないですか?
Hさん:それはね、ある程度
相手と仲良くなってからの話。
出会いの段階では、やはり損することのほうが多いと思う。
──でも、“ハプバー”とかだと、好みの女子の前だけであからさまにイイ表情をして、好き嫌いをハッキリさせたほうが、ぼくの思いも相手に伝わりやすいじゃないですか!
Hさん:それが思い込み! そうなれば、ほかの女の子が
「なに、コイツ!?」
…って言い出して、店内の雰囲気も悪くなるでしょ(笑)? さらに
「このヒト…
社会的に問題があるのでは?」
…ってことにまで発展してって、
その風評に女の子全員が流されていって…。
── ………………。
Hさん:女性って、一般的には周囲の共感を得ないと、そのグループから絶対に抜け出せないものなの。とくに大人の女性はね。
──つまり、ぼくはまだまだ子どもってことなんですか? だから顔もこんなに若々しくて…?
Hさん:かもしれませんね。まあ、
「少年っぽい」
…って言い方をすれば、良い響きにも聞こえなくないけど、
大人の女性にはモテないのかな、と。成熟した女性は、長く付き合うほどがっかりしちゃう…。
──耳が痛いです…立ち直れないっす!
Hさん:せいぜい「お気をつけあそばせ」って感じです(笑)。
──こういうぼくは、これからどーすればよろしいのでしょう?
Hさん:とにかく
「最初から楽しくしようと
思わなくていいんだよ」
…というセオリーを受け入れてもらわないと。最初は
「二度とコイツとは会いたくねえよ!」
…と思われない程度で充分。言い換えれば「まあまあ」だとか「普通」という観念を理解すること。皆さん、
「好き」か「嫌い」の
両極端で考えすぎ
…なんですよ。一度会っただけの相手に好かれたい、「大好き」と言わせたい願望が強すぎるんですね。逆に言えば
「好かれない=嫌われる」という考え方なんだけど、
「好かれない=普通」
…というケースのほうが、むしろ実際は多いわけで…。大きなパーティとかがまさにそう。“ハプバー”であっても、たまたま隣り合わせちゃった初対面の人から、いきなり「大好き!」と思われる必要なんてないじゃない? なにしゃべったらいいかわからなければ、
お酒飲んだりしてたらいいの。
そりゃ完全に無視はダメだよ。もし、しゃべりかけられたら
「あ~、そーですねー」
…とでも適当に受け応えしておけばいいの。それが大人の対応。さらに自分から話してみたいな、話してもいいなと感じたなら、「今日は混んでますね」だとか「疲れましたね」だとか、
「どうでもいいこと」
…から入っていけばいいの。そこで
「ですねー」
…みたいな言葉だけを相手から引き出せただけで充分なんです。
──でも、こと“ハプバー”にかぎって言わせてもらうと、出し惜しみしてる余裕なんてないんですよ! だって、「普通」としか思われなかったら、それこそ “次” はないわけだし!!
Hさん:「好き・嫌い」の二択しかできない考え方を私は
「子ども思考」
…と呼んでいます。じゃあ、好かれようとしたときにどういうことが起きるか? 自分の心地良さを後回しにして、今この瞬間に好かれるよう、無理な尽くし方をしてしまうんです。いくら一期一会の“ハプバー”でも
「スタートの段階で
やりすぎないこと」
…がポイント!
──むずかしいなあ。理屈ではわかるんですけどねえ…。でも、何度も言いますけど、しょっぱなでつまらなかったら、“ハプバー”だと「それでおしまい」になっちゃうかもしれないじゃないですか!
Hさん:だからぁ、それが子どもだって言うの。容姿を含めた初対面の数分の雰囲気だけで相手を判断してしまうような女性は、たぶんちゃんとした男性との関わり方をしていないの。そういう子はGジィさんから切り捨てたほうがいいよ。大人だからこそ、たとえ“ハプバー”であっても、焦らず少しずつ関係をつくっていくの。そういう練習をしないかぎり、いつまで経っても好きか嫌いかの
ギャンブルみたいな出会い方しかできない。初速でぶっちぎっても、あっけなくぽしゃった…とか? そういう意味でGジィさんみたいな人見知りは素敵な出会いを、じつは逃しやすいのかもしれません。
──ははは。
Hさん:笑ってますけど…大丈夫ですか(笑)?