Vol.450 「エンハラ」って…な〜に?
ちょっと前に、とある朝の情報バラエティ番組で、
「エンハラ」
…なるハラスメントの被害が昨今広まっている…みたいな特集が組まれており、同番組ではその先日にも
「TELハラ」
…なるハラスメントを紹介していたばかりであります。
「新入社員が率先して
電話を取る慣習を
強要する行為」
…をこう呼ぶ…そうです。つくづく
「〜ハラ」
…が大好きな番組だなぁと、
呆れ…いや、感心しちゃいました(笑)。
では問題です!
「エンハラ」とは、どんなハラスメントのことを指すのでしょう???
はい! 「正解」を言いましょう。
「エンハラ」とは
「エンジョイ・ハラスメント」
…の略語で、
「仕事の楽しさを
押し付けるような行為」
…のことを指すといいます。
おじさん上司がよく口にしがちだったりする、ポジティブシンキング風なアレ(※←阪神の岡田監督調)のことです。
「もっと仕事を楽しまなきゃ!」
「どうせ出勤しなきゃ
いけないんだったら、
楽しんだほうが得だろ!」
…etc.エトセトラ…。
徐々にこれらの造語の視認性と可読性が悪くなってきている気がするのは、はたしてGジィさんだけなのでしょうか?
「ハラブーム」(?)初期に生まれた
「セクハラ」だとか「家事ハラ」…なんかは、まだ字面を見ただけで、どんなたぐいのハラスメントなのかが
容易にイメージできました。
「アルハラ」だとか「カラハラ」なんかも、
「アルコール・ハラスメント」「カラオケ・ハラスメント」…と、
フルネームに解体すれば、
その状況をどうにか把握できます。
が、率直なところ「TELハラ」や「エンハラ」にいたっては、フルネームにしても、追加解説なしではなにが問題なのかがよくわかりません。
「無理やり
『ハラ』を
くっつけてみました」
…的な強引さが否めないのです。しかも、「無理やり」ゆえに、そのハラスメントの内容すらもイマイチピンと来ません。
ならば、「エンハラ」にならないためには、上司はどう部下を叱咤激励すればいいのでしょう?
「仕事は辛いもの
なんだから我慢しようよ…」
「あと1時間で終業時間だから、
もうちょっとだけ頑張ろうよ!」
…では、さすがにネガティブすぎます。結局は
「沈黙は金なり」
…黙ってシカトしているのが一番ってことなのでしょうか?
たしかに、ひとつたりとも具体例を提案することもなく、ただ
「もっと仕事を楽しめ!」
…と、まるで念仏のごとく繰り返すだけのウザい上司が直属にいた場合の不運は、それなりに理解できます。
しかし、それくらいのことはサラッと流す──我慢できないものなのでしょうか?
仮に、あまりにも度が過ぎて頻繁ならば、
「パワハラ」
…でくくってしまえばいいだけの話ではないのでしょうか?
同番組のメインMCさんは、今回の「エンハラ」特集の最後を
「いろんなハラスメントが
出てきて
今後も次々
出てくるんじゃないか」
…とのコメントで〆ていましたが、
「いろんなハラスメントを
もはや捏造に近いかたちで
次々発信しているのは
アンタら自身やん!」
…と、思わずツッコミたくなりました。そして、少なからずの
「他人からヤラれたくない行為」
…は、「ハラスメント」認定された時点で、
そのうっとおしさは何倍にも増幅してしまうのです。
たとえば、ここ『アグリーアブル』においても、
「せっかくの
“ハプバー”なんだから
もっとディープに
エンジョイしようよ!」
…なんて風に異性客を煽ってみただけで「エンハラ」扱い
された日にゃ、たまったもんじゃありませんからね(笑)?