Vol.492 ハプバーはもっともナチュラルな「異業種交流会」である!?
普段、仕事ではなかなか出会えない、違った業種で働く人たちが一同に集まり、ビジネスにリア充に…さまざまな情報を
交換し合う
「異業種交流会」
──今でも行われる所では、さかんに行われているようですね。
Gジィさんにもたまーにお呼びがかかったりして、気が向いたらたまーに顔を出したりもします。
しかし、顔を出すごとに感じる、ちょっとした
「違和感」
…の正体とは、はたしてなんなんでしょう?
近ごろは、自分のお洒落ライフを見せびらかしたいのか、
ホームパーティ形式のものも少なくありません。そこで、
「申しぶんのない
肩書きを持つ男性や、
申しぶんのない
容姿を持つ女性」
…が、金に糸目を付けないケータリングやこだわり料理に、ナチュール系ワインやヴィンテージワインとかを添え、ふるまったりするわけです。
こういう場をいかにも好みそうな参加者がそこそこ喜びそうな、ちょっとサブカルめいた話題をふりまいて、
社交的な人間ぶるのは、正直苦手ではありません。
でもいつも、心のどこかで居心地の悪さを感じてしまっている自分がいる…なんで?
とりあえずはじっくりと分析してみました。
(1)「異業種」のすそ野が
案外にせまい
なんだかんだ言って、「異業種」をうたっているわりには、その会に参加できる職種を選別しちゃっているのです。
一度顔を出した某交流会の参加者は
・官僚(キャリア)
・外資系証券トレーダー
・ハイファッション系雑誌の女性編集者
(※↑眼鏡の形は六角形)
・新進IT会社の社長
・大手総合商社石油担当
…、といった蒼々たる面々。とあるつてで呼ばれた“ハプバー”のブログでコラムも書く、なにで食ってるのかよくわからないヒト(=Gジィさん)は肩身が狭くてたまりません。
ちなみに、この会合で大手商社マンから、
「一人で組織に入らず、
フリーでやっていくって、
すごいですよねー!
ボクなんか絶対に無理ですよ」
…と言われ、思わずイラッとしてしまいした。
(2)「異業種」のヨコ幅は
ある程度あっても、
タテ幅がない
上記の面子を見てもおわかりのとおり、結局は同じくらいの収入を得ている人たち同士(※Gジィさんを除く)が集まって、
ごちょごちょやっているだけなのです。
そんな場に、なぜぼくが呼ばれたのかといえば、単にぼくのような
よくわからない仕事に就く者がいったい
「どのくらい稼いでいるのか?」
…相手からすれば見当もつかないからにほかなりません。会合に参加するときだけ、高そうな洋服を着てていけば
誤魔化せるわけだし。あと、
「フリーランス」
…という、肩書きがかもし出すワイルドな響きも求心力の一つであるのでしょう。
だったら、いっそのことホームレスも呼んじゃえば、もっといろんな興味深い話も聞けるだろうに…。
だが、そこまでの器のデカさはないようですね(笑)。
(3)自分を紹介されるとき、
やたら全身がむずがゆい
たぶん…ですが、
「自分が連れてきた人は
ものすごいんですよー!」
…とアピールしたいのか、ぼくを誘ってくれた人が、ぼくのことを参加者に紹介するとき、ずいぶん盛られがちな修飾をされてしまうのです。あることないこと…いや、Gジィさんにかぎっては「ないこと」のほうが大半で、まるで
「パチモノのロレックスを
自慢されているような気分」
…になってしまい、非常に不愉快でした。
(4)誰もが野心を
みなぎらせているわりには、
さほど仕事につながらない
おそらく…ですが、
「今日はいろんな職業の人と知り合えた」
…ってことだけで満足しちゃうんでしょう。名刺交換して、
「また飲みましょう!」
…だとか
「今度は仕事で!」
…だとか、とほろ酔い気分で口約束して解散。そして、そこでいただいた名刺の大半は名刺入れのなかで眠り続け、いずれ
「これ、誰だっけ?」
…と、無情にもゴミ箱へと粛正されてしまうのでありました。
というわけで結論! 普通に飲んでても、いろんな仕事をしている男女はおのずと集まってくるし(むしろ同業種だけのプライベートな飲み会のほうが、めったにない)、さらにはウチの草野球チームや
ここ『アグリーアブル』のほうが、ずっと
「ヨコにもタテにも
まんべん的な広がり」
…があると思います。つまり、
「酒」
「野球」
「エロ」
…という共通言語でつながる異業種交流会のほうが自然で健全で、よっぽど居心地がよい…ということなのです。