Vol.182 不倫の見分け方?
とある恋愛系のネットメディアが
『身近にいるかも…!?
不倫カップルの
特徴と見分け方』
…なるタイトルの記事を配信しておりました。とりあえずは、その「特徴」と「見分け方」ってヤツを以下に紹介しておきましょう。
【特徴】
・人目に付く場所でイチャイチャしている(不倫カップルは普段なかなか思うように会えないから、知り合いと出くわさない場所だと、よりイチャイチャしたくなる)
・(逆に知り合いと出くわしそうな場所だと)必要以上に
コソコソとしている
・年齢差がある(とくに多いのは男性が40〜50代、女性が20代くらいのケース)
・一緒にいるのに間隔を空けて歩く
<社内編>
・同じ日に有給をとる
・一部の人しか知り得ない社内情報を
知っている
・一緒に外出することが多い
【見分け方】
・片方だけが結婚指輪をしている(カップルのどちらも指輪をつけているが、デザインが異なる場合はダブル不倫カップルの可能性大)
・服装の差がある(一番多いのは男性がスーツで女性がデート服といった組み合わせ)
なかなかに…どころか相当に良くできた
「見分け方マニュアル」だと思いました。
「不倫カップルは関係自体に後ろめたさがあるので、どうしても行動や雰囲気が普通のカップルとは異なります。いくら警戒していても不倫カップルだとバレバレなケースも多いので、今回の特徴に当てはまる二人がいれば、かなりの確率で不倫カップルではないでしょうか」
…と、本記事の筆者さんは原稿を〆ていますが、たしかに「言われてみれば…」的な気づきを促す、クオリティの高い
「あるあるネタ」ばかりであり、不倫カップルがこうした行動へと到る根拠、心理作用もじつに的確で、どれもこれもがすとんと腑に落ちる…。この一連の“教え”を土台とすれば、訓練次第で
「不倫ジャッジのマエストロ」への道も近い将来、開けてくるに違いありません。
しかし、ここで! ある一つの根源的な「?」が、ぼくの脳裏をよぎりました。
「そんなもん見抜いてどないすんねん!」
…といった素朴な疑問であります。はたして、この優れたマニュアルは誰に向けて啓蒙しているのか?
「今回の特徴に当てはまる二人がいれば、かなりの確率で不倫カップルではないでしょうか」…って(笑)。仮に、たとえばここ“ハプバー”にカップルで来ている男女が不倫の間柄で、万一それをめざとくジャッジできたからといって、それをどう役立たせればいいのか?
その彼と彼女に
「バレバレなんで
気をつけたほうがいいですよ〜」
「やめたほうがいいですよ〜」
…とでもアドバイスすればいいのか? 客同士の必要以上の詮索を
野暮とするのが暗黙のルールである“ハプバー”においては、
余計なお世話以外の何者でもありませんよね(笑)。
それとも
「あなたたち不倫でしょ?
わかってますよ〜!」
…ってことを悟られないよう、より完ペキな
「見て見ぬふり」を決め込めばいいのか? そこまでいらん気を使うくらいなら、むしろ「わからない」ほうがラクなのでは…???
唯一、「不倫している当事者が周囲にバレないよう、あらためて自身の振る舞いを洗い直すときの参考にする」のが実用的な使い道として挙げられますが、そのチェックポイントが秀逸であればあるほど、残念なことにその関係は泥沼化へと突き進み、「理想の恋愛」からは遠のいてしまういっぽうなのです。