Vol.604 「結婚できない!」と嘆くキャリアウーマンは、まずハプバーに行け!(後編)
「なかなか結婚ができない!」
…と嘆くアラフォーの美人編集者・A子さんに対する、
ぼくの友人である脳外科医の先生の見解は、
専門である脳科学の見地から
客観的な分析を行った、
素晴らしい内容でありました。
その脳外科医の先生は、
「仕事が上手く
行けば行くほど
恋愛に目が向かなくなる
のは当然の帰結」
…と、前置きしたのち、こう語ります。
たしかにこういうタイプのキャリアウーマンから「仕事が忙しすぎて出会いがない」「出会いがないから結婚もできない」…みたいな愚痴を聞くことは、僕もたまにあります。
でも、彼女たちがどこまで本気で結婚を望んでいるのかは、正直僕にはわかりません。それよりも「会社で大きな成果を出したい」「仕事でなんらかの爪痕を残したい」という欲望のほうが
俄然強い可能性だってあるわけで…。
人間の「やる気」──モチベーションを支えている
神経伝達物質の一つは
「ドーパミン」
…なんです。ドーパミンの脳内麻薬的な働きによって、
「うわ!
楽しいな」
…といった感情や幸福感を、我々は抱くのです。
ただ、先生曰く…じつは、
ドーパミンが劇的に分泌されるのは
「目標を達成したとき」
…ではなく、むしろ
「目標を達成しそうなとき」
…であり、しかも「達成できそう」なごとに
脳への刺激は延々繰り返される──
たとえば、パチンコだと、
いきなり大当たりしたときより、
「激アツ」
…を何度も外しちゃうケースのほうが
やめるにやめられない…感じでしょうか?
「ギャンブル」はドーパミンの分泌を
もっとも促す行為の一つですからね。
話を戻しましょう。
つまり、「仕事が上手く行けば行くほど、
恋愛に目が向かなくなる」のは、
「脳科学的にも
理にかなっている」
…わけなのです。また、
「今の世の中は
女性のほうが
決断すべきことが多い」
…とも先生は指摘します。
我々人間は毎日毎日、まさしく一分一秒ごとに
「決断」をしながら生きています。
ビジネス上だけではなく、
「電車の何両目に乗ろうか」
「ランチはなにを食べようか」
「仕事が終わったら飲みに行こうか」
…といった具合に、です。
ある研究結果では、
「人間が一日に
決断する
平均数は約9000回」
…と言われています。
ましてや、バリバリに働いているキャリアウーマンで、
リーダーシップを取らなければならない立場に
あったら、その決断数はぐんと増えてくるものです。
「決断すること」とは、イコール
「脳の機能を使うこと」
──基本的に、脳というのは
「臓器の中でも
断トツに燃費が悪い」
…たった1.4㎏しかないのに、
総エネルギーの20%近くを要する臓器なので、
スキさえあれば、
「サボろうサボろう」
…としてしまいます。
したがって、仮に目の前に素敵な男性がいたとしても、
「その出会いが自分にとって良いのか悪いのかを判断するのが億劫になってしまい…結果として後回し、もしくは無視してしまう」
…のです。
先にも申しましたが、今の世の中、
ファッションとかメイクとか…
女性は男性よりも決断しなければ
ならない事柄が多いもの──
「結婚」という大イベントに対する決断の量も、
女性のほうが多いのではないでしょうか。
「仕事をやめたほうがいいか?」
「出産のタイミングはいつ?」
「産後に職場復帰できるのか?」
「義理の両親と上手くやっていけるのか?」
…ほかモロモロと…ですね。
さらに、先生は
「スティーブンジョブズは
なぜ、いつも黒い服
ばかり着ているのか?」
…と、ぼくに問いかけます。
これから僕が話すことは、あくまで「相談相手が本気で結婚したいと願っている」のが大前提としてください。
もし、本気で結婚したいならば、
「脳の力は有限だ!」
…ということを。あらためて認識することが大切だと
僕は思います。そして、
「決断の回数を
できるだけ減らす
努力をすべき」
…でしょう。
「毎日なるべく
同じ電車の
同じ車両に乗る」
…だったり、
「ランチするお店や
メニューを習慣化する」
…だったり…。栄養の偏りが心配だったら、近ごろは「日替わりで栄養バランスを計算してくれるお弁当」の
宅配サービスもありますしね。
「仕事用のファッションを
ある程度ローテーション化」
…するのもいいでしょう。ルーティンワークにできることはすべてルーティンにしてしまう!「なぜ、スティーブン・ジョブズはいつも黒いシャツばかり着ているのか?」──それは
「決断の回数を
極力軽減するため」
…なんです。こうやって「脳の余力」をつくれば、自然と「恋愛」への比重も高くなっていくのではないでしょうか。
通常の恋愛カウンセリングだと
「もっと女性らしい、
男ウケする洋服を
チョイスしましょう!」
…なんてアドバイスがなされるかもしれません。
しかし、バリバリ働いている女性は…
それだけで十分魅力的なんですから、
「自分の本質や生き様」
…を変える必要は一切ありません。
そもそも、バリバリ働いている女性は仕事の面ですでに実績を残しているわけですから、その成功体験のインパクトが強すぎて、むしろ「変化を恐れる」一面があったりもします。そんな彼女たちにとって「恋愛」は、
自身のキャリアスケジュールを狂わせる
「異物」でしかないのです。
どうです!? グウの音も出ない完ペキな回答
…ではありませんか!!! そして、
「恋愛が異物でしかない」
…のなら、(原則として)一期一会の
擬似的な恋愛感情のみで
完結できる“ハプバー”に
「一緒に行ってみない?」
…とお誘いしてみるのだって、
あながち的を外してもいない…のでは?
次にA子さんと食事をするのが…
待ち遠しくてたまりません!!!