Vol.683 Gジィさんのコリドー街凸撃潜入ナンパルポ（中編）
総額20万円強の、
ハイブランドを片っ端から
惜しげもなく投入する、いわゆる
「昭和後期から平成初期の
バブリースタイル」
…という、コリドー街ナンパ用に
フル武装したGジィさんの
ファッションは、なんで…
「わかりにくい！」
…と、ダメ出しされたのか？
盟友である
脳神経外科医の先生曰く、
「たとえば、10万円でお洒落をするなら４万・３万・３万に分けるのではなく、一つのアイテムに10万すべてを突っ込みましょう。一つの高価なアイテムが目に着くと、それに他のアイテムも引かれていく習性が人間にはあります」
…とのこと！
ああ…そっかそっか!? たしか
「アンカー効果」
…ってヤツでしたね〜!? 忘れてました…。
自宅にあるブランドグッズを
根こそぎ引っ張り出して、
やみくもにコーデする成金的発想は
ロレックスのヴィンテージ・エクスプローラーも
その存在感が霞（かす）んでしまい、
「かけた金額の
わりには見返りが少ない」
…ってことであります。
『アグリーアブル』マニアの皆さんも
心のノートに今一度、
メモっておいてください(^^)/
あと、一般的に
「コリドー街へと
集まってくる女子は、大半が
エリートサラリーマン目当て…
であるがゆえ、
モテるのは圧倒的にスーツ姿！
どんなに高価な
ブランドモノでも
カジュアル系は人気が薄い」
…とされています。
センセイはこうもおっしゃっておりました。
「スーツは、現代人の脳では一種の『経済力の指標』になっており、『スーツ＝金持ち』との印象を他人に植えつけやすいのです」
もし、このセオリーに乗っ取るなら、
我ら二人のファッションは完全に
「負け戦用の死装束」
…ってことになるわけですが、
あえて今回は
「突出した外見で異性に接するのは、孔雀が翼を広げて求愛行動をしているようなもので、まずは目立たなきゃという観点になぞれば、戦略的には間違っていません」
…というセンセイの
もう一つの理論を
試すことになったわけであります！
【第二章】
スモーカー同士の連帯感・親近感を
最大限に活用し、ナンパに挑戦！
孔雀のように
（コリドー街では）突出した外見で、
コリドー街を一往復半ほど
パトロールしたころ…
某スペインバルの外で
「アイコス」
…を吸っている20代後半らしき女性二人を発見！
「ちょい派手めなコンサバ系」
…といった程良いファッションバランスで、
容姿レベルもけっこう高い。どちらも
「真ん中高めのストレート」
…クラスのGジィさん的には
「絶好のストライクゾーン」
…であります！
さっそく彼女らに接近し、
「このお店…
中では喫煙できないの？」
…と話しかけてみる。その後しばらく
「スモーカーには
肩身の狭い時代ですよね」
「ボク、タバコ吸う女性と
一緒にいたら
ホッとするんですよ」
…みたいな世間話を交わしてから、
「よければ一緒に飲みませんか？」
…と、見た目の胡散臭さとは相反する
丁寧な口調で誘ってみると…あっさり快諾！
「昨今では迫害される度合が
ますますエスカレート
している喫煙者は、
他の喫煙者に
親近感を抱きやすい」
「ヒトはギャップに弱い」
そんなGジィさん理論の複合技であります。
「え！ しょっぱなの
声掛けでナンパ達成!?」
ありゃりゃ…
いささか拍子抜けしてしまいましたよ（苦笑）。
「完璧セオリー無視」
…で挑んだからには…
一度や二度や十度の
「トホホなケース」
…ぐらい覚悟していたんですけどね〜〜〜。
いや、まがいなりにも
「検証」
…を称するなら、むしろ
「失敗のパターン」
…もいくつかはあったほうがよかった…
のかもしれません。
あくまで上手く事が進みすぎたがゆえの
「余裕」
…からくる鷹揚かつ傲慢な発言に
すぎないのですが…？
とりあえず、
「初陣の勝因」
…を探るため、彼女らにこう訊ねてみました。
「コリドー街で
ボクらのようにインチキな
服装をしていたら
相手にされないって
聞いたんだけど…？」
すると、こんな答えが返ってきました。
「ここって…まわりは
スーツの男ばっかだから、
オシャレだったら
むしろ目立って
イイと思いますよ〜！」
なるほど！
「孔雀理論」
…が「スーツ＝金持ち理論」を
凌駕したわけですな！！！
幸先良し！！！！！
（※後編に続く）