Vol.722 【Gジィさんの夢日記(10)】ヒーローインタビュー - ハプニングバー

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ColumnGジィさんの独り言
 

Vol.722 【Gジィさんの夢日記(10)】ヒーローインタビュー

「ヒーロー

インタビューを

受けている夢」

 

…を見た。

ぼくがプロ野球選手なのか、

草野球選手なのか…はわからない。

 

でも、ぼくはいずれにせよ、

ヒーローインタビューを受けている。

 

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──今日のヒーローインタビューは、敵チームの強力打線を、

2回2失点ながらノーヒットという見事なリリーフピッチングで

抑え、今期初の1勝目を挙げたGジィ投手です。

 

Gジィ:(はにかみながらも

片手を軽くあげて大歓声に応える)

 

──ナイスピッチングでした!

 

Gジィ:あ、ありがとうございます…。

 

──今回は、このチームでの初登板ということで?

 

Gジィいや、このチームどころか、

人生初のマウンドです。

 

──そーなんですか!?

 

Gジィ:いや…小学校の頃、三角ベースの手打ち野球でなら二度ほど投げたこともあるんすけど。あのときは味方チームも僕を含めて3人しかいませんでしたし…。

正確には、ダイヤモンドベースの野球では人生初ってことですね。

 

──OH! なんてメモリアルな!! 

登板前はさぞかし緊張したことでしょう?

 

Gジィ:はい。試合開始3分前に先発を監督から告げられたときは「ぜってーウソだろ!」と、買ったばかりの

ファーストミットでキャッチボールをしてました。

 

──ところが、それはウソじゃなかった…と?

 

Gジィ:そーなんですよー。どうやら本気っぽいので、残りの約2分くらいで急いで肩をつくりました。

 

──マウンドにあがったときのお気持ちは?

 

Gジィ:もう頭の中が真っ白で。でも、トップバッターをどうやって打ち取ったかすらおぼえてないのですが、

とにかくワンナイトを取ることができて、ちょっとだけ

気分が落ち着きました。

 

──「ワンナイト」ではなく「ワンナウト」ですね(笑)?

 

Gジィ:そうです!「ワンナイト」ではなく「ワンナウト」です。どうもすみません。ワンナイト取っちゃったら歌舞伎町のホストみたいですもんね。

僕、よく「ホストやったら売れそう!」…とかって言われるんですけど、昔…何度かエッチしたことがあるセフレ的な女子から「アンタみたいな筋金入りの女好きはホストとか絶対向いてないから。ホストはね、根は女嫌いが多いの。だから、女を金づると割り切れるの」って言われたことがあるんですよ。

やっぱり、わかる人にはわかるっていうか…。

 

──こーいう場でそーいうデリケイトな話はやめましょう。初回、5つのフォアボールなどで危ないシーンもありましたが?

 

Gジィ:結果的に2点取られちゃいましたしね。

極力フォアボールは出さないように頑張ったつもりなんですが。

「ストライクを打たれるのは全然OK!」って自分に言い聞かせながら投げてたんですけど。一球だけスローカーブを投げてみたんですが、きわどいコースでボールになっちゃって…そこからはもう、カーブは怖くて投げることができませんでした。

でも、「初体験だから仕方ないわよね♡」

…と、途中から開き直って、とにかくポールでもいいから

テンポ良く投げることを心掛けました。

 

──あの球はただのスローボールじゃなくて「カーブ」だったんですね? あと「ポール」ではなく「ボール」ですね!?

 

Gジィ:そうです。「ポール」ではなく

「ボール」です。ちなみに僕は、どちらかと言えば、

ポール派ではなくレノン派です。

 

──なんでポールはファーストネームでレノンはファミリーネームなんですか?

 

Gジィ:いや、ジョンだとビートルズの話をしてるってことが皆さんに伝わりづらいのでは、と思って…。

 

──そんな余計な心遣いはしなくていいです。

ところで、今日のピッチングのポイントは?

 

Gジィ:やはり2回に左バッターが打った強烈なライナーをファーストが見事にさばいてくれてのダブルプレイ

ではないでしょうか? あれがなければ、1勝どころか、おそらく一生トラウマに残ってしまうほどの精神的ダメージを受ける

くらい、ボロボロに崩れちゃっていたような気がします。

 

──さりげなく「1勝」と「一生」が韻を踏んでますね?

 

Gジィ:まったく気づいていませんでした。

マジ偶然ですから!(紅潮。かなりムキな口調で)

 

──はい。わかりました。ところで、一塁ランナーへの牽制球は、ワンバウンドしちゃって、とても中途半端でしたね?

 

Gジィ:一度、牽制ってやつをやってみたかったんですよ。でも、プレートの外し方がよくわからなくて…。

そもそもセットポジション自体がよくわからないん

ですよ。1回の攻撃の最中、あわててチームメイト

教えてもらいました。

 

──ピッチング練習は、ずっとやっていたのですか?

 

Gジィ:はい。試合が終わるごとに最後の残り時間を利用して

独りで黙々、壁に向かって投げていました。

あと、夜中にマンションの横にある駐車場の壁にガムテープで

丸印をつけて、そこに向かって投げていました。

 

──まるで『キャプテン』の谷口クンですね?

 

Gジィ:いや、どちらかと言えば、イガラシが入部して

きて、レギュラーを外されてしまいながらも、陰でこっそり

練習していた丸井のイメージで…。

 

──はあ…じゃあ丸井ってことで。そろそろ時間もなくなって

きましたので、これからのGジィ選手のピッチングの課題を教えて

もらいたいのですが?

 

Gジィ:とりあえずセットポジションを完全に把握することと守備ですかね。今回は幸いにも機会がなかったのですが、ファーストゴロのときのカバーバントシフトとかになったら、もうてんやわんやですから。あと、置きにいかない、

腕を思いっきし振ったボールも意識的に投げれるようにして、それが結果的にチェンジアップ効果につながれば、と。

それに、できればもう一種類、なんでもいいから変化球

投げられるようにしたいですね。最終的には

左殺しのワンポイント要員を目指したいです。

 

──なるほど。スローボールにプラスもう一種類の変化球…

ってことですね?

 

Gジィ:スローボール」じゃなくて

「スローカーブ」です!

 

──失礼しました。それでは最後に一言、日本語でお願いします!

 

Gジィ:神サマハ、ワタシノ味方デース!

 

──ありがとうございましたー。Gジィ選手でした! 

 

 

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…というところで目が覚めた。

 

この数日前──ぼくはたしかに

所属する草野球チームで…

2回2失点ながらノーヒットという

リリーフピッチングをして

その裏にチームが逆転し、

人生初勝利投手になっていた…。

 

本原稿は、昨日Gジィさんが見た夢を極力忠実に再現することを旨としておりますので、現実の世界とは相当に乖離した形而上的な箇所が多々含まれています。そこらへんはご容赦ください)