Vol.179 「断捨離」について - ハプニングバーagreeable アグリーアブル

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Vol.179 「断捨離」について

「断捨離」という言葉が流行り、一般的にもすっかりと認知されはじめたのは、一体いつごろからだったのでしょう? 

 

昨今では整理整頓術的な指南本からをビジネスの改革やコミュニケーションの円滑などを促す自己啓発書、果てには恋愛マニュアルに到るまで…「断捨離」すなわち

 

「単に不要な物を

処分するだけではなく

物にとらわれずに

生きていく」

 

…という考え方(※元々はヨーガの「断行」「捨行」「離行」という3つの行いに由来する…のだそう)が、これらのノウハウの中心的なキーワードとなりつつあります。

 

(もしかすると、我々世代には共通する傾向なのかもしれませんが)ぼくはこの断捨離」ってヤツがどうも上手にできないタチで、懇意にしているアラサーの女性からは、たとえば

 

「新しい靴下を一足買ったら、

必ず古い靴下を一足捨てること!」

 

…なんて風に、けっこうに厳しい(?)“ノルマ”を課せらているのですが、

 

「まだ使えるじゃん」

「わりとお気に入りだし」

 

…などと(そのアラサー女性には内緒で)とことん

ヘビーユーズしてしまい(※穴が空いたらさすがに捨てるw)、ぼくのワードローブ内にある靴下の引き出しはパンパンに膨らんでいくいっぽう…。

 

こうしたなか、幼少期から

「物は大事に使いましょう」と徹底的に教育されてきた、「モノを捨てるのが苦手」なぼく(ら世代?)が抱く

 

「最新の断捨離的トレンドに乗り切れない」

 

…というコンプレックスをちょっぴり払拭してくれる、素晴らしい読み物に出会うことができました。とある女性ファッション誌が運営するネットサイトが配信していた女優・川上麻衣子さん(56)のインタビュー記事であります。

 

彼女の名が世に知れ渡ったのは、ぼくと同世代の方々ならもうご承知のとおり『3年B組金八先生』(※第2クール・1980〜1981年)で、当時はまだ10代半ばだったにもかかわらず、摩訶不思議な大人の色香をただよわせ、じつはフリーセックスの国(だった?)

スウェーデン出身だったり、その後、突如

ヘアヌード写真集を発売したり…と、独特かつ奔放なスタイルで女優としてのキャリアを積み上げ、一部のマニアックな層のハートを確実に鷲掴んでいた。かくなるぼくも「好きな女優は?」と問われた際は、悩みに悩み抜いたすえ「川上麻衣子」と答えていた時期もありました。

 

そんな麻衣子さんは、やはり只者ではなかった! とりあえずは先述したインタビューから、「断捨離できない私」を癒してくださった箇所をいくつか抜粋してみましょう。

 

ものを捨てるルールについて、基本的には「愛を感じないものは捨てること。そして思い出深いものも写真に撮って残し、捨てること」となにかで読み、なるほどと思っていたのですが、やはり写真では残せない、手触り、においが脳みそを刺激します。

 

「捨てる」ことは簡単だけれど、一度捨ててしまったら消えてしまうものたちを前に、「どのくらいの分量まで、私は持つことを許そうか」と、まずは60歳までのわずかな時間に決断し、「捨てる」より前にまずはなにを「残すか」の作業を始めようと思います。果たして還暦までに間に合うのか。自分のルーツを探る旅だと思い、挑んでみます。

 

「なにを捨てるかを考えること」「なにを残すかを考えること」は、結果だけを見れば同じ作業です。しかし、発想としてのスタート地点は完全に“真逆”であり、このような着眼に立っただけで「モノを捨てられない自分」としては、ずいぶんと気分が楽になる。

 

まもなく60代に到達してしまうぼくとしては、川上麻衣子さんが自身に設定した「還暦までに〜」といったモラトリアムをあと少々引き伸ばし、65歳までには「残しておきたいモノ」を選別する作業を、“ハプバー”での小休止的な時間にでも、のんびりと行っていきたいと考えています。