Vol.371 ハプバーに通う中高年男性に捧げる「くにゃくにゃオヤジ」のすすめ
ぼく、Gジィさんとほぼ同世代である俳優の唐沢寿明さん(59)が、以前とあるトークバラエティ番組に出演し、ある意味
「悟りを開いた高僧」
…のような持論を、明るくポップに述べておりました。
なんでも唐沢さんのもとには、還暦間際という年齢にもかかわらず、いまだアクション作品のオファーが届くらしい! そして、こうした要望に応えるための秘訣とは、以下のとおり…なのだそう。
「(体を鍛えるのに)マシンなんかでやっちゃダメよ。動かなくなっちゃうから。可動域が短くなっちゃうから。痩せてもいいからイチロー選手みたいにこうクニャクニャあるじゃない。柔らかいほうがいい。動けるジジイのほうがいい」
日本語的には多少ワチャワチャしている感は否めませんが、
「マシンはダメ」
「可動域」
「イチロー」
「クニャクニャ」
「柔らかい」
「動けるジジイ」
…など、加齢を自覚的に受け入れ、切実に向き合わざるを得なくなったGジィさん世代にとっては聞き逃せないキーワードが少ない文字数のなかに凝縮された、じつに造詣の深いコメントだと、心揺さぶられてしまいました。
かのイチロー氏が、現役時代はほとんどマシンを使わず、ボールを投げたりバットを振ったり走ったりするだけでついた筋肉のみであれだけの圧巻なるパフォーマンスを披露していたのは有名な話ですが、たしかにイチロー氏もプレー中は、それに唐沢寿明さんもCMとかでは、やたら
「クニャクニャ」
…している、せわしない印象が強かったりします。
さらに、「泰然自若」という概念とは真逆の
「(人前では)せかせかと
動き回っているジジイ」
…は、またたしかにとても若く見える
…ような気がしなくもありません。
ぼくが今年から通いはじめているスポーツジムでは、
最短距離の合理性をもって筋肉を鍛えては悦に入る、いかにも高性能なマシンでトレーニングに励む
「マッチョなおじさん」
…がいっぱいいます。
しかし、鍛え抜いている彼らの誰もが
「動けるジジイ」
…とイコールできるのかと問われたら、それはそれで
ちょっと違うような気も…やはりしなくはありません。
痩せ型のヒトもいれば堅太りっぽいヒトもいるけど、全体的にはむしろ
「長い年月をかけて
大自然に表面を削られてきた
芸術的なディテールの岩」
…みたいなオーラを放っている──つまり、マッチョではあっても
年相応なのです。
もちろん、「相応」を選ぶか「不相応」を選ぶかは、
各人の自由勝手であります。
が、Gジィさん個人としては、最低あと2年くらいは実年齢に抗(あらが)い、唐沢さん同様に、ここ“ハプバー”でも
「動けるジジイ」を目指したい。
そう! アラカンなのにセーフティバントをキメて盗塁ができる、アラカンなのにマウンドに立てば三振が取れる、アラカンなのに女性に満足していただけるセックスパフォーマンスを披露できる
ジジイでいたいのです。
ポイントはズバリ
「ちょこまかとした
落ち着きの無さ」
…なのではないでしょうか。“ハプバー”の別室に例えるなら、
「パンパンパン」
じゃなくて
「ペロペロチュー」
…ってとこですかね? いや、すみません…感覚的な表現で(笑)。ニュアンスだけでも伝わってくれたら…と。
かのみうらじゅんさんが、とあるインタビューで、
「何歳になっても
叱られることが
究極のアンチエイジング」
…とおっしゃっていましたが、コレは
「落ち着きの無いジジイ」
…といった要素を自身に取り入れる際、必ず肝に銘じておくべき名言だとGジィさんは思います。年上・年下は関係なく、自分にとっての
上司的な役割を果たす人間をつくること──そう言えば、前出の番組中、唐沢さんはこんなことも語っておりました。
「俺は仕事を選んだことがない。
全部事務所に決めてもらっている」
極論を申せば
「雇われ根性を
永遠に持ち続けること」
…こそが「動けるジジイ」への
第一歩となるのかもしれませんね(笑)?