Vol.411 「上等な文章」について
また今日も“ハプバー”には1ミリも関係ないことを書いちゃいます。文章に関する話です。先に謝っておきます。
すみませんm(__)m!
ただ、言葉に対する意識を高めておくのは、ここ “ハプバー”におけるトーク術にも多少なりは役に立つのではないか…と。いやはや、我ながらこじつけにも程がありますね(笑)。
すみませんm(__)m!
ってなわけで、かなり昔の話になるのですが。日本が誇る人気作家・村上春樹さんによるちょっとした格言がネット上で話題になったことがあります。
とある大手アパレルメーカーが運営するWEBサイトが配信していた
『村上春樹に26の質問』
…と銘打たれたインタビュー記事が発端で、文中にあった
「SNSはいっさい
見ないそうですが、
その理由は?」
…という質問に対する、巨匠ならではの淀みない回答に、
多くの共感の声が寄せられておりました。
とりあえずは「その理由」を以下に紹介してみましょう。
「(SNSは)大体において文章があまり上等じゃないですよね。いい文章を読んでいい音楽を聴くってことは、人生にとってものすごく大事なことなんです。だから、逆の言い方をすれば、まずい音楽、まずい文章っていうのは聴かない、読まないに越したことはない」
う〜〜〜む! 日本語をはじめとする数々の言語に精通しきったうえで、安定感抜群の美文をコンスタントにしたためる村上春樹さんクラスの求道者じゃないと、迂闊に発言できない
「正論中の正論」
…ではありませんか!
たしかに、Gジィさんレベルの人間ですら、
SNSやヤフコメ欄などを長く眺め続けていると、あまりに雑なつぶやきや書き込みが横行する、
「まずい文章」
…の垂れ流し状態に辟易してしまうことも多々あったりします。ここのコラムも、その多くのネタ元をネット上から拾っている以上、これらに目を通すのもルーティンの一環ではあるのだけれど、もし、このコラム連載がなんらかの事情で終了でもしたならば、おそらくインターネットに氾濫する文字を読む時間はうんと減少する
でしょう。
まず、「あまり上等じゃない文章」の内容や主旨に関して、とやかくケチをつける気はさらさらありません。
称賛であれ批判であれ、右であれ左であれ、極論であれ暴言であれ…モノの考え方は当たり前ですが、十人十色。
仮に、Gジィさんとしてはまったく同意できない意見を目の当たりにしたとしても、
「なるほど!
こういう理屈もあるのか…」
…と、おのれの見識をより深めることはできます。
しかし、いくら
「ネットの書き込みは
スピード重視!」
…とはいえ、一応は全世界に向けてセルフアピールを公開するのだから、やはり入稿する前に
「誤字・脱字をチェックする」
…くらいの作業は怠らないでほしいもの…。その「誤り」
によって伝えたいことが
致命的に
捻じ曲がって
しまうケース
…だってあるわけだし、単純に誤字脱字だらけの文章は
読みづらくてたまりません。
文中に登場する人物の名前を書き間違えるなんてえのも、
もってのほかです。
とくに、その人物をこき下ろす場合、せめて凡ミスだけは
徹底的に排除するよう最大限の注意を払う──たとえ
「無記名のお気軽な投稿」
…ではあれ、それくらいの覚悟と責任は持ち合わせてほしい。
あと、これはツイッターの
「140ワード以内」
…という文字数制限による弊害だと推測されますが、1ワードを惜しんで、なんでもかんでも漢字に変換したり、句読点を省略するのも、正直Gジィさんとしてはいただけません。
せっかく、わりと面白いことが書かれていたとしても、暗号解読をしているうちに読破を放棄してしまいますので…。
とどのつまりが、どんなに陳腐な主義主張でも、その一言一句が正確にわかりやすくスラスラと頭に入ってくる文章こそが「美文」、村上春樹さんがおっしゃるところの
「上等な文章」
…なのではないでしょうか?