Vol.425 ハプバーで「ヤバイ」というワードを連発するアナタへ
「ヤバイ」
…という言葉は、最近だと
「あやしい」
「きびしい」
「びっくりした」
「おもしろい」
「たのしい」
「おいしい」
「かんどうした」
…ほか、さまざまなシチュエーションで使用できる、
「もっとも便利な形容詞」
…の一つとして重宝されています。(現在の)使用例をいくつか挙げれば、こんな感じでしょうか。
・24年ぶりの歴史的円安 1ドル=135円は何がヤバイのか?(某経済系ネット記事タイトルより抜粋)
・表参道の◯◯のパンケーキ、なんぼでも食べ(ら)れちゃうから、ヤバすぎ〜(ハートマーク)
・今度の『シン仮面ライダー』、かなりヤバめっす!
・大谷の看板直撃ホームラン、ヤバくね!?
・佐々木朗希のフォーク、落ちる角度ヤバすぎだろ!
[類語]
・エグイ
・エモイ
・スゴイ
[反意語(?)]
・ショボイ
・ダサイ
・しょっぱい
しかし、この「ヤバイ」の語源は、じつのところ江戸時代にまで遡り、十辺舎一九の『東海道中膝栗毛』でも
「やばなこと」
…という表現が用いられているのですが、当時はかなり
ネガティブでヤクザな意味合いがあったと言います。
「ヤバイ(やばい)」のルーツは諸説ありますが、
そのなかでも有力とされているのは、
・昔は牢屋を守る看守のことを「厄場(やば)」と呼んでおり、犯罪者のあいだで「あまりよろしくない状況」を表現する際の隠語として使用されていた。
・昔は射的場のことを「矢場(やば)」と呼んでおり、江戸時代の矢場は一部で悪事の巣窟ともなっていたため、「迂闊に近づいたら役人に目を付けられてしまう場所」というニュアンスで使用されていた。
…の二つで、いずれにせよ、イマドキのように
「汎用性の高い
気軽な感嘆詞」
…みたいな扱いではなかったようです。
記事の見出しや収録映像のテロップなどで
あまり無用心に乱用しすぎると、
「きちんと由来を調べてから、
正しい使い方をするべき!」
…なんてクレームが入りやすい、メディア側にとってもなかなかにデリケイトな鬼門のワードだと聞きますが、ぼくもプライベートな会話においては、けっこうな頻度で
つい口にしてしまいがちな
「ハイポテンシャル・ターム」
…であることは認めざるを得えません。ちなみに、つい先日の早朝草野球でもたった2時間で、味方チームのナイスヒットや敵チームのナイスピッチング…ほかを目の当たりにしまくったGジィさんは、少なく見積もっても20回以上は
「ヤバっ!」
…を連発しておりました(笑)。
ただ、このコラムを執筆するにあたり、
この「ヤバイ」に頼りすぎることが、
「表現力・語彙力の低下」
…へと直結するのは間違いのない事実であり、もしこのコラムを読んでくださっているアナタも、そういった同様の危機感を、ここ“ハプバー”での会話で一片でも抱いてしまったのなら、一度
「ヤバイ」に加えた
「かわいい」
「美しい」
「キレイ」
「素敵」
…の計5単語を禁句とする
コミュニケーションを心がける
…という訓練をしてみてはいかがでしょう? コレですねぇ…ぜひ実際にやってみてくださいよ! けっこうむずかしいですから(笑)!! たとえば、
「ヤバイ…イキそう」
なら
「あぶない…イキそう」
「キミのフ◯ラ…ヤバイ」
なら
「キミのフ◯ラ…まるでタコの吸盤だ」
…ってカンジ…ですかね(笑)?