Vol.471 【ハプバーのカウンター席で語りたいウンチクネタ】町中華
今日は、原則としてこの空間のみですべてが完結する“ハプバー”にはまったく関係はないものの、たとえば、ここ“ハプバー”のカウンター席などでジャブとして語るには
もってこいなネタを提供いたしましょう。
ちょっと前に、とある恋愛系WEBサイトが配信していた
『「町中華デート」で
彼氏に一目置かれる
通っぽいふるまい
9パターン』
…なるタイトルの記事に、ふと目が止まりました。とりあえず、その「9パターン」とは、以下のとおりでありました。
(1)小汚い店内や食器ほど「味わいがある」と評価する
(2)冷めるので一度に多くの料理を注文しすぎない
(3)店の実力がわかるといわれる「餃子」を注文する
(4)最初に餃子と料理を一品だけ頼んでボリュームを把握する
(5)餃子にはまず酢だけをつけて味わう
(6)管理が難しい生ビールではなく「瓶ビール」を頼む
(7)四川や東北など地方の特色がある「名物メニュー」を選ぶ
(8)小籠包はスープがこぼれないようレンゲに乗せて食べる
(9)シメの麺類や焼き飯まで余裕を持たせるため白米は頼まない
この「とある恋愛系WEBサイト」は…決してお世辞じゃなく、たまに男子目線からしても「なるほどなぁ〜!」と、ついつい納得してしまう恋愛法則が載っていたりするのですが…今回の「街中華デート編」にかぎっては…残念ながら
「瓶ビールを頼む」
…以外は(※たしかに「町中華」には、なぜか瓶ビールがとってもよく似合います)
「ほぼ全部が間違い!」
…と断じざるを得ません。
これが「町」を抜いた「中華料理デート」でのノウハウを云々と述べているのならまだわかります。でも、「町中華」の餃子はどこもそれなりにカチョーが効いてて美味いですから! 酢だけで食するほど複雑な味わいは求めてないですから! あと「町中華」のメニューに
「小籠包」
…なんて、普通ありませんから!
「町中華」の第一人者として著名なライター兼編集者の
下関マグロさんは
「町中華」の定義について、こう説いています。
私が定義している『町中華』は、昭和のころに創業した個人店で、中華なんだけれどメニューにはカレーライス・カツ丼・オムライス…とかがあるお店です。
(「町中華」に入ると)まず、私は厨房の見える席があるかどうかをチェックします。厨房が見えるカウンター席をアリーナと私は呼んでいます。さらに、本棚があって、そこに『ゴルゴ13』があったりすると◎! これまで見たことのないオリジナルなメニューがあるかどうかも重要です。お店の名前を冠したメニューや、店主の趣味嗜好を盛り込んだ『〇〇丼』『××麺』などがあると最高ですね。
結論を申せば、「町中華」でのデートってえのは、
「お洒落なデートの連続にやや疲れた頃合いのカップルにとっての“息抜き”的な効用が見込める、一種の調整的なプラン」
…であり、「町中華」でウンチクを垂れながら
「通を気取ること」
…自体がそもそも間違っているのです。つまり、「町中華に不可欠なふるまい」とは、小汚い店内や食器に無理やり侘び寂びを求めることではなく、あまりその「小汚さ」を気にしない
「適度な“不潔”への耐性」
…という名の度量の深さなのです。
ちなみに、マグロさんが「町中華」で「店の実力」を
診断するメニューはズバリ!
「中華丼」
…なのだそう。
具材の炒め加減や餡かけの“とろみ”などの具合でお店の味つけがよくわかります。また、サイドスープがついてくるので、それをいただくとそのお店のラーメンスープの感じも想像できるのです。同じ意味では『五目あんかけ焼きそば』も狙い目なのですが、ない店もけっこうありますからね…。
う〜ん…勉強になりましたっ!