Vol.504 【Gジィさんの夢日記(1)】日本代表 - ハプニングバーagreeable アグリーアブル

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Vol.504 【Gジィさんの夢日記(1)】日本代表

サッカーの

日本代表に選ばれる夢

 

を見た。

 

いよいよW杯を明日に迎えての最終合宿である。

 

場所は箱根とか伊豆とか、そんなところだ。

 

東京の自宅から合宿所に向かうバスは満員で、座れなかった。

運悪く朝のラッシュアワーにひっかかってしまったようだ。

 

ぼくと同じジャージを着た代表メンバーの何人かを車内で見かけた。本田圭佑は、おばあちゃんに席を譲っている。

 

結局、合宿所に着くまでずっと立ちっぱなしだったので、足はむくみはじめていた。

 

ぼくはガンジーの似顔絵がプリントされた白いTシャツに

赤い海パンといった格好をしている。

 

衣類はこれだけしか持ってきていない。

 

キットマネージャー麻生ちゃん

 

「着替えは支給されないのか?」

 

…と聞いてみるが、反応は冷やかだった。

 

「支給されるのは、練習用と試合用のユニフォームだけで、プライベート用は自前ですよ。きちんと言ったじゃないですかー!」

 

「そうだっけ?」

 

愕然としてぼくは肩を落とす。

 

「近くにコンビニとかはないのか?」

 

…とも尋ねてみたが、車で1時間以上かかるらしい。しかたないので、たった1枚しかないTシャツと海パンとパンツを、宿舎の地下にあるコインランドリーで洗い、使いまわすことにした。

 

素人同然のぼくが、代表入りするという大抜擢は、

チーム内にも波紋を呼んでいた。

 

「なんで、こんな下手クソが混じってんだよ!」

 

「オレ、このまま、このヒトといっしょにピッチに立つんだったら、明日からのW杯、ボイコットします!」

 

チームメイトから私に浴びせられる罵詈雑言の数々は、容赦ないものだった。ぼくはうつむきながら、じっとただ、堪えている。

 

岡田武史監督は腕組みをしながら感情の読めない表情で、

沈黙を貫き通していた。

 

最悪の雰囲気のなか、キャプテンの中田浩二だけが、

私を擁護してくれる。

 

「新しい血を入れることによって、活路を見いだそうという監督の戦略がわからないのか!?」

 

「だってこのヒト、オフサイドも知らないんですよ!」

 

「知らないことが最大の武器なんだよ!」

 

劣勢の浩二の広い背中のうしろで、小刻みに震える小ウサギ

ような私を一瞥し、岡田監督が短く一言だけ

 

「そうだ。無知の知、だ」

 

…と言い残し、ミーティングルームをあとにした。

 

「そうか…無知の知か…?」

 

「案外、イケるんじゃねえの?」

 

「うん。やるっきゃないよな!」

 

「そうさ! 

もうやるっきゃないんだよ!!」

 

…と、メンバーたちを鼓舞しながら、

まるで自分にも言い聞かすように繰り返す浩二の目には、

じんわりとが浮かんでいる。

 

いろんな障害を乗り越えて今、チームは一つになったのだ。 

 

そして、W杯当日、私たち日本代表は大歓声に包まれ、

黄色いユニフォームに身をまとい、

グラウンドへと駈け出した。

 

…ところで目が覚めた。

 

二の腕を見ると、鳥肌が立っていた。

 

ん〜〜〜〜〜んっ…

 

「オレって天才!?」

 

(※本原稿は、昨日Gジィさんが見た夢を極力忠実に再現することを旨としておりますので、現実の世界とは相当に乖離した形而上的な箇所が多々含まれています。そこらへんはどうかご容赦ください)